博物館関係税制メモ

平成24年度税制大綱から

図書館、博物館及び幼稚園に係る固定資産税及び都市計画税の非課税措置について、対象に特例民法法人から一般社団法人又は一般財団法人に移行した法人(非営利型法人であって、遊休財産額が一定の基準を満たすもののうち、年間収入額5,000万円以下のものに限ります。)が設置する図書館、博物館及び幼稚園を追加します。
図書館、博物館及び幼稚園に係る不動産取得税の非課税措置について、対象に特例民法法人から一般社団法人又は一般財団法人に移行した法人(非営利型法人であって、遊休財産額が一定の基準を満たすもののうち、年間収入額5,000万円以下のものに限ります。)が設置する図書館、博物館及び幼稚園を追加します。

とあるように,公益社団,公益財団にならなかった登録私立博物館でも,従前通り固定資産税,不動産取得税の非課税が認められていたようで,これはほっとしています。 もう2年も前の話ですが,きちんと確認していませんでした。

さて,もう一つ面白いものが。
平成26年度税制改正要望(文部科学省)から

(独)国立美術館、(独)国立文化財機構、(独)日本芸術文化振興会(以下、「文化法人」という。)が行う活動への民間からの寄附について、以下の2点を措置する。
 (1)法人からの寄附に係る指定寄附金化
 (2)個人からの寄附に係る税額控除と所得控除の選択制の導入

税額控除については,独立行政法人の博物館だけではなく,公私立の登録博物館に対しても認めてほしい…。いや,その前に要望して欲しかった…
 まぁ,公立ってのは,そもそも博物館に寄贈はともかく,寄附できるのかもよくわからない。
 国立が先鞭つけてもらうだけでも,けっこう意味はあると思います。


最初の登録博物館の固定資産税の話ですが,条文も確認してみることとします。
固定資産税関係ですが,固定資産税の非課税の範囲について定めた地方税法第三百四十八条第二項九号に

九 …公益社団法人若しくは公益財団法人又は宗教法人がその設置する博物館法第二条第一項 の博物館において直接その用に供する固定資産

とあります。これは公益社団,公益財団になってこその話。それでは,一般財団・一般社団はどうかというと,附則第四十一条第十一項に平成二十五年度までの経過措置は書いてあります。 さらに,同条第十五項が要望に応えて恒久化したものという解釈でよいのかもしれません。(よくわかっていないm(_ _)m )

(旧民法第三十四条の法人から移行した法人等に係る地方税の特例)
第四十一条  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十八年法律第五十号。以下この条において「整備法」という。)…
3  整備法第四十条第一項の規定により存続する一般社団法人であつて整備法第百六条第一項の登記をしていないもの(第十一項及び第十三項において「特定一般社団法人」という。)については公益社団法人とみなし、整備法第四十条第一項の規定により存続する一般財団法人であつて整備法第百六条第一項の登記をしていないもの(第十一項及び第十三項において「特定一般財団法人」という。)については公益財団法人とみなして、第七十三条の四第一項第三号、第三号の二及び第七号、第三百四十八条第二項第九号、第九号の二、第十二号及び第二十六号並びに第七項並びに附則第十五条第二十二項の規定を適用する。
11  市町村は、平成二十一年度から平成二十五年度までの各年度分の固定資産税又は都市計画税に限り、移行一般社団法人等に係る次に掲げる固定資産(当該移行一般社団法人等に係る設立登記の日の前日において第三項の規定により特定一般社団法人又は特定一般財団法人公益社団法人又は公益財団法人とみなして適用する第三百四十八条第二項第九号、第九号の二、第十二号又は第二十六号の規定の適用があつたものに限る。)に対しては、第三百四十二条又は第七百二条第一項の規定にかかわらず、固定資産税又は都市計画税を課することができない。ただし、固定資産を有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資産の所有者に課することができる。
四  移行一般社団法人等がその設置する博物館法第二条第一項の博物館において直接その用に供する固定資産
14  道府県は、特定移行一般社団法人等(移行一般社団法人等のうち、非営利型法人に該当することその他政令で定める要件に該当するものをいう。以下この項及び次項において同じ。)が次に掲げる不動産を取得した場合には、第七十三条の二第一項の規定にかかわらず、当該不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。
三  当該特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している博物館法第二条第一項の博物館において当該特定移行一般社団法人等が直接その用に供する不動産
15  市町村は、特定移行一般社団法人等に係る次に掲げる固定資産に対しては、第三百四十二条又は第七百二条第一項の規定にかかわらず、固定資産税又は都市計画税を課することができない。ただし、固定資産を有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資産の所有者に課することができる。
三  特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している博物館法第二条第一項の博物館において当該特定移行一般社団法人等が直接その用に供する固定資産

追記
地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律(平成24年法律第17号(平成24・3・31))に次のような条文がありました。やはり,附則四十一条十五項で読むんですね。

第一条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

 …
附則第四十一条第三項中「附則第十五条第六項」を「附則第十五条第五項」に改め、同条第四項中「。第十一項」の下に「及び第十四項」を加え、同条に次の三項を加える。
14 道府県は、特定移行一般社団法人等(移行一般社団法人等のうち、非営利型法人に該当することその他政令で定める要件に該当するものをいう。以下この項及び次項において同じ。)が次に掲げる不動産を取得した場合には、第七十三条の二第一項の規定にかかわらず、当該不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。
一 当該特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している幼稚園において当該特定移行一般社団法人等が直接保育の用に供する不動産
二 当該特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している図書館において当該特定移行一般社団法人等が直接その用に供する不動産
三 当該特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している博物館法第二条第一項の博物館において当該特定移行一般社団法人等が直接その用に供する不動産
15 市町村は、特定移行一般社団法人等に係る次に掲げる固定資産に対しては、第三百四十二条又は第七百二条第一項の規定にかかわらず、固定資産税又は都市計画税を課することができない。ただし、固定資産を有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資産の所有者に課することができる。
一 特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している幼稚園において当該特定移行一般社団法人等が直接保育の用に供する固定資産
二 特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している図書館において当該特定移行一般社団法人等が直接その用に供する固定資産
三 特定移行一般社団法人等が平成二十年十二月一日前から設置している博物館法第二条第一項の博物館において当該特定移行一般社団法人等が直接その用に供する固定資産
16 前項の規定の適用を受ける土地又は家屋に係る第四百十五条第一項の規定の適用については、同項中「第三百四十八条」とあるのは「第三百四十八条又は附則第四十一条第十五項」と、「同条の規定」とあるのは「これらの規定」とする。

ちなみに地方税法施行令の附則第二十三条第九項に

(旧民法第三十四条の法人から移行した法人等に係る地方税の特例)
第二十三条  
9  法附則第四十一条第十四項に規定する政令で定める要件は、次の各号のいずれにも該当することとする。
一  法附則第四十一条第十四項に規定する移行一般社団法人等を公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成十八年法律第四十九号)第二条第三号に規定する公益法人(以下この号において「公益法人」という。)とみなして算定した前事業年度の末日における同法第十六条第二項に規定する遊休財産額が、当該移行一般社団法人等を公益法人とみなして算定した同条第一項の内閣府令で定めるところにより算定した額を超えないこと。
二  前事業年度に係る損益計算書の収益の部に計上した額の合計額が、五千万円に当該前事業年度の月数(当該月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。)を乗じて得た金額を十二で除して得た金額以下であること。

と定められています。