「ハーベストの丘」の商標登録 (いりすの丘追記)

ハーベストの丘」(大阪府堺市)という名称について,(株)ファームが商標登録している件についての概要
平成17年3月25日堺市議会総務委員会でのやりとりから

(加藤委員)「きょうはハーベストの丘についていろいろとお尋ねをしていきたいと思っておりますが、これは初めは緑のミュージアム、そこから堺市立農業公園ですか、そういう名称になって、それから市民から一般公募をしてハーベストという丘が決まった。こういうふうに私は理解しておりますが、それで、初めから今日の、いわゆるできて、どういうふうに運営しているのか。それから、聞くところによりますと、これは大問題で、ここに持ってきておりますが、広報で愛称を大募集したんですね。当選なさった方がいて、それを市が採用しますよと、そのかわり採用したものの権利は市にありますよ、使うのは、そら逃げる形で堺市などと書いておりますけども、私が聞き及んでるところでは、それが民間の会社に商標登録をされてるというふうに聞いておりますが、これは事実なのかどうか。ですから、初めからずっとお話を聞かせていただいて、その商標登録のところまでお答えをいただきたいんですが、もしもそれが事実だとすれば、これは大変市民の人を欺く行為であって、今後こういうことをすると、なかなか応募をしていただけないんではないか、というふうに思うわけでありますが、まず、そこからお答えをください。」
(産業振興局長)「ご指摘のございましたハーベストの丘という名称についてのご質問でございますけれども、これにつきましては、平成11年10月に(仮称)緑のミュージアムの愛称を堺市民から公募いたしました。その結果、655人の応募がございまして、堺市、JA堺市、株式会社ファームの3者で構成します審査会で審議しました結果、ハーベストの丘を名称として採用することに決まりました。
 ご指摘のように、商標登録につきましては、同年10月に株式会社ファームより出願・登録がなされております。この出願につきましては、委員ご指摘のとおりであると考えてございまして、実質的にハーベストの丘を運営しております会社からの登録でありましたので、これまで見過ごしておりました。ご指摘を踏まえ、堺農業公園株式会社に対しまして、本件について善処方を図るよう指導してまいりたい、と考えてございます。以上です。」
(加藤委員)「その商標登録の問題は、私は許せない問題だと思うんですね。当然、私は市民から応募をして、600幾らかの応募の中で決められた。それが、あなた方が管理すべき立場の人、そしてまた、ここに出てきます、何ていいましたっけ、もう一つの会社ね、堺農業公園株式会社ですか、そこらあたりがもうちょっときちんと監督をしていかなきゃいけないし、市自体がそういうことに気がつかなかったいうのはいかがなものかと、さすれば、善処方を申し入れてると言うけども、一日も早く、どこへ取り戻すつもりですか。」
(産業振興局長)「この愛称につきましては、委員ご指摘のように、市民から公募をして採用した愛称でございますので、堺市、もしくは堺農業公園株式会社、どちらかで商標登録すべきものと考えてございます。以上。」
(加藤委員)「私は、堺市が当然登録をされて、それを無償で貸すなら貸すということにされるのが筋だと思いますけどもね。ぜひ、これは一日も早く善処をしていただきたいと思います。これからもこの委員会でこの問題はお尋ねしてまいりますので、ぜひ、一日も早く取り返していただきたいと思います。」

とのやりとりがなされていた。なかなか不思議なやりとりです。
平成16年度堺市包括外部監査結果報告書より施設の概要を拾ってみると次の通り。
 大阪府堺市にある複合施設「堺・緑のミュージアムハーベストの丘』」は,大きく東エリア(街のエリア),西エリア(村のエリア),総合交流ターミナル及び駐車場に分かれている。
 東エリアの所有者は(株)堺ファーム。これは((株)ファームが98%,堺市が1%,JA堺市が1%出資する株式会社である。管理もこの堺ファームが行っている。
 西エリア,総合交流ターミナル,駐車場の所有者は堺市。管理は(株)堺農業公園が行っている。ちなみにこの堺農業公園は堺市が70%,JA堺市が15%,(株)ファームが15%を出資する第三セクターである。
 1995年に堺市が策定した「ゆとりとふれあいの場構想」に基づき,1998年2月4日に,堺市と(株)ファームが事業推進に合意を結んだものである。同年11月23日に「(仮称)緑のミュージアムの整備運営に関する基本協定」を堺市と(株)ファームが締結。
 1999年10月,堺市民から公募した(仮称)緑のミュージアムの愛称「ハーベストの丘」を名称として採用することが決定。同月,「ハーベストの丘」について商標登録願が提出された。

とのことである。この商標登録について監査報告書では

登録商標出願者は㈱ファームとなっている。㈱ファームが出願者になった経緯は定かではない。

とさらっと触れてある。監査報告書の詳細はhttp://www.city.sakai.osaka.jp/city/info/_kansa/hk170330.html
現状がどうなっているのかと特許電子図書館で商標を検索してみると,登録4469465にありました。1999年10月6日に「株式会社ファーム」で「ハーベストの丘」が(いまでも)登録されています。

確かに,公募したものについて,この手続きはなかろうと思います。

ちなみに,株式会社ファームが登録している商標は,この他に
「赤城高原牧場∞Kronenberg∞赤城高原牧場\Kronenberg\クローネンベルク」「赤城山麓ビール」「おおずすいごう\大洲水郷」「ドイツ村」「いりすの丘」の5つがあります。
この「いりすの丘」は島根県斐川町にある施設で,斐川町出雲いりすの丘公園設置及び管理運営に関する条例があるように,斐川町の施設になります。現在,(株)湯の川ファームが指定管理者の指定を受けて運営しているものです。http://www.town.hikawa.shimane.jp/reiki_int/reiki_honbun/m1300476001.html

なお,大洲水郷は,大洲市(愛媛県)のエルンテ大洲(レストランや売店が集まった商業施設)で出している地ビールの商標ですね。http://www.nishiiyo.jp/play/special/007/omake.html

ついでに,3月末でファームが撤退した「あぐりの丘」(長崎市)については,長崎市が2006年3月23日に商標登録出願をしています。「日本昭和村」については,岐阜県が2002年7月22日に出願しています。

(株)堺農業公園の今後 10月19日追記

平成16(2004)年度堺市包括外部監査結果で,(株)ファーム&(株)堺ファームと,第三セクター(株)堺農業公園の明確な業務範囲の切り分けの必要が指摘されていますが,2006年3月に堺市が出した新行財政改革計画では,2006年度中の(株)堺農業公園の廃止が謳われています。
ハーベストの丘アミューズメント部分については,堺市指定管理者制度を導入し,どこかの会社に管理をさせることもできますし,上記外部監査結果でもそのことは「農産物加工体験実習館/農産物加工工房,総合交流施設及び(株)堺ファームに行政財産の目的外使用させている部分を除く西エリアについては,委託料の支払いを伴わない利用料金制のもとで指定管理者制度を導入する(東エリアは(株)堺ファームがそもそも所有)」と指摘されています。
一方,「現在(堺)ファームのソーセージ等の生産工場と化している農産物加工工房については,農業振興という本来の目的に戻し運営するものと」し,具体的には「堺農業公園(株)を指定管理者として選定することが考えられる。」「総合交流ターミナルにある農産物直売所の経営を中心に据え,ここからの利益で公共目的の事業を実施することとする」「以上により,ハーベストの丘にかかるアミューズメント部分と公共目的部分の経営を完全に分離することとする。」とされています。
「ファームの生産工場と化している」ものを公共目的のものに取り戻し,公共的に運営するために第三セクターの堺農業公園(株)を活用するというスキームですが,もし堺農業公園が廃止になったらどうするんでしょう。市が直営で行うのか,財団法人等の公益法人を活用するのか。
でも,確かに,ファームも資本参加している堺農業公園(株)が指定管理者となるよりも,既存の,ファームと直接関係ない財団法人が指定管理者となったほうが,分離はしやすいかもしれませんね。

しばらくぶりの追記 2008年1月24日

2006年4月から西エリアの交流施設である総合交流ターミナルについては堺市農業協同組合が,加工体験施設である農産物加工工房・加工体験工房・ハーブ園・小動物ふれあい広場については(株)堺ファームが指定管理者になっています。

出雲いりすの丘の指定管理者の指定について 2007年10月19日追記

いりすの丘については,今年度から指定管理者制度が導入されています。指定管理者は(株)湯の川ファームというのは上でも書いたとおり。
2005年12月16日の斐川町議会産業建設常任委員会で採決が行われていますが,その際の状況は,斐川町議会だよりによると次のとおりです。

斐川町出雲いりすの丘公園の指定管理者の指定
 「現在のいりすの丘公園の運営が地域の農業振興に役立つような事をおこなっているのか、そうした方向性が出ていない」「ワインや地ビールの製造計画や原材料の地元からの仕入れ、従業員の安定雇用など様々な問題がある」「審査の結果210点満点で155点を得ているが内訳が不明で、その説明もなく判断が不可能」との反対意見と、「農業に精通した職員の採用と高速道の開通で条件がよくなるから努力してほしい。」「経営改善に努力されることはいいことだ。」との賛成意見が出されました。
 採決の結果、賛否は3対3に分かれましたが、委員長が賛成し賛成多数で原案どおり可決しました。

当日委員会に出された議案は,他の施設の指定管理者の指定を含め,全部で10個ありましたが,他の9個は全て全員賛成で可決されています。
詳しい討議の内容はわかりませんが,よほどのことだったのではないかと推測できます。
なお,本会議(おそらく12月22日)でも賛成多数で原案通り可決されています。補正予算案や老人憩いの家への指定管理者制度の導入など,12月定例会15議案のうち,全員賛成でなかったのは,出雲いりすの丘公園の指定管理者の指定についてのものと,税条例の一部改正(町民税の報奨金の廃止)の2つだけだったようです。

出雲いりすの丘について 2007年7月25日追記

まさやんさんから情報をいただきました。山陰中央新報にも掲載されています。
山陰中央新報の7月25日の記事から

いりすの丘の出資企業撤退へ

 島根県斐川町学頭の農業公園「斐川リフレッシュパーク・出雲いりすの丘」を運営する第三セクター「湯の川ファーム」(社長・勝部勝明斐川町長)に出資しているファーム(愛媛県西条市)が二十四日までに、本年度末で経営から撤退する方針を町側に申し出た。集客の伸び悩みによる収益の低迷が主因。町は、公園の運営継続を前提に新たな提携先を求めていく考え。
 いりすの丘は二〇〇〇年四月、農業型体験公園としてオープン。地発泡酒やワイン工房、パンやソーセージ作りの体験工房のほか、乗馬や子豚レースなど動物と触れ合うスペース、温泉施設「ひかわ美人の湯」がある。
 運営する湯の川ファームは資本金一千万円で、町が51%、JA斐川町とファームがそれぞれ24・5%を出資。全国で体験型公園を運営するファームから、人材や経営ノウハウの提供を受けている。〇六年四月から指定管理者となった。
 町などによると、初年度は年間四十万人を超える集客があったが、近年は二十万人台に低迷。人員削減などにより、経常収支は開園当初から黒字をキープしているが、温泉施設だけの利用者が増え、客単価が落ち込んでいる。二〇〇六年度の経常利益は約三十二万八千円。
 こうした状況を受け、ファームは五月中旬、安定した団体客の入り込みが見込めず、冬季や雨天時の集客低下を補えないことなどを理由に、人材やノウハウの提供打ち切りと、株式の譲渡を町側に申し出た。
 ファームの森貞幸浩専務は「屋外施設は天候に左右されることが分かっていたが(集客減が)予想以上だった」と説明。今後は「町と連絡を取りながら、新しい会社への株式の譲渡と移譲を進めたい」と話した。
 町はすべて地元採用の正社員十二人と、パート従業員約三十人の雇用形態などを含め、経営改善計画を策定する考え。勝部町長は「関係を継続してもらいたいが、やむを得なければ第三者を探さないといけない。いずれにしても利益が出る格好にしないといけない」としている。

出雲いりすの丘追記

2007年10月23日の山陰中央新報の記事から

斐川・いりすの丘経営改善計画を了承
運営する第三セクターの出資企業が撤退を申し出た斐川町の農業公園「出雲いりすの丘」の経営改善計画案の骨子が二十二日、明らかになった。入園料を無料化して利用者増を図り、減収分を補うため町が三セクに指定管理料を新たに支払う。
 経営改善計画案は、人材やノウハウを提供している愛媛県西条市の出資企業の撤退受け入れを前提に、町が策定。同日の運営会社の第三セクター・湯の川ファーム(社長・勝部勝明斐川町長)の取締役会と臨時株主総会で説明し、了承された。
 案によると、町外の大人で六百円だった入園料を無料化。・・・
 このほか、施設規模を縮小して遊具を廃止する一方、来場者の増加をにらんで施設内にある温泉施設の「ひかわ美人の湯」、乳製品やソーセージの加工品販売といった収益部門を強化。職員は湯の川ファームが継続して雇用する。
 事業費三十五億円が投じた出雲いりすの丘をめぐっては、収益の低迷を理由に出資企業が撤退を申し入れ。町は、閉園すると建設事業費に充てた国の補助金返還などを求められるため、財政への影響を考慮して運営継続の方針を示していた。

出雲いりすの丘 2008年1月26日追記

1月26日の朝日新聞の記事から

出雲いりすの丘 休園へ
 2008年01月26日
 ■温泉施設は継続/斐川町三セク
斐川町など出資の第三セクターが運営する体験型農業公園「出雲いりすの丘」(同町学頭)について、町は経営不振と財政難のため、4月から温泉施設を除いて休園する方針を決めた。遊園施設を廃止し、農畜産物加工体験販売施設は指定管理者に運営委託するか民間事業に貸し出し、08年度中に再開させる方針。
 同公園(26ヘクタール)は00年4月、町などが約34億円で整備。町とJA斐川町、経営ノウハウや人材を提供する「ファーム」(愛媛県西条市)が出資する第三セクター「湯の川ファーム」が運営してきた。
 しかし、00年度42万人だった来園者は、06年度は21万人と半減。売上高も00年度の4億3500万円が06年度は1億5500万円に減少。ファームは昨年5月、町側に撤退を申し入れていた。
 町は運営継続を検討したが、現在の売上高では年約1千万円の赤字が見込まれ、新たな設備投資は財政難のため困難。赤字を税金で補うのは住民の理解を得られない、などの理由から一体的な運営をやめることにした。
 新方針によると、新たに指定管理者を募り、年12万人の利用が見込める温泉施設の運営は継続する。一方、ボートやパターゴルフなどの遊園施設は廃止。レストラン、牧舎など農畜産物加工体験販売施設は個別に運営方法を検討し、来年度中の再オープンを目指す、としている。

ステレオタイプの「ファームパーク」ではどうしようもなかった。何のために,どのような施設が地域のためになるのか,住民と行政が主体的にじっくり考える機会となりましたね。

追記 2008年5月14日

広報ひかわ2008年3月号から

厳しい運営
斐川リフレッシュパーク「出雲いりすの丘公園」は、農業に観光を取り入れた新たな産業づくりと湯の川温泉を活かした健康づくりの拠点として、平成12年4月に開園し、町とJA斐川町、株式会社ファーム(愛媛県西条市)が出資した第3セクター「湯の川ファーム」が運営してきました。
 しかし、開園当初42万人あった来園者が、平成18年度には21万人に半減。売上高も、4億3,500万円から1億5,500万円に落ち込みました。この間、公園入園料の無料化、イベント誘致およびギフト販売など、様々な売上高確保のための工夫を行ってきましたが、経営は改善できず、運営主体の株式会社ファームが平成20年3月31日をもって、湯の川ファームから離脱することを決定しました。

事業方針の変更
経営のほとんどを手がけた株式会社ファームの撤退後の運営は、極めて厳しく、町の財政力から赤字を税金で補うことは、とうてい町民の皆さんの理解が得られるものではありません。
 そこで、これまでの一体的な運営、つまり、農業体験・遊具・動物・イベントによる集客と、その来園者に加工品や食事を提供する一体的な事業展開を見直すこととしました。

利活用方法の検討
平成20年4月1日から、公園をしばらく休園し、施設内のボート場や遊具等は廃止します。パンやソーセージ、ワインなどの加工施設等は新たな活用策を検討することとしました。今までのファームの考え方に基づき運営してきた公園を皆さまの意見をいただきなから、町民をはじめたくさんの方に愛され親しまれる公園として再建させていきたいと考えております。
 次の施設について、有効な利活用方法のアイデアを募集します。皆さまのご提案をお待ちしております。詳しくは、商工観光課(電話73−9290)まで。
 なお、町内をはじめ多くの方に愛され、ご利用いただいている温泉施設「ひかわ美人の湯」は運営を継続しますので、変わらぬご愛顧をお願いします。

アイディア募集施設
* ぶどう園・ワイナリー
* 牧舎
* 加工体験室(バター・パン・ソーセージ)
* 青空市場(農産物)
* 地ビール醸造所・レストラン
* 加工品製造所(ヨーグルト・ソーセージ・パン)

このたびの運営方針の変更にともなう事業縮小について、公園整備に協力いただいた地元をはじめとする町民や事業関係者の皆さま、開園以来、ご愛顧いただいた皆さまに深くお詫び申し上げるとともに、これまでのご支援に感謝申し上げます。
 今後、将来的な事業運営方針をはじめ、加工施設などの利活用方法や公園の維持管理などの課題を整理し、皆さまにより親しまれる運営に努めていきますので、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

住民自らも考える契機となることを期待します。
なお,温泉施設については,2008年4月から2年間の期間で(株)湯の川ファーム((株)ファームは既に撤退しています)が指定管理者となっています。

ハーベストの丘 2008年2月12日追記

2月11日の読売新聞の記事から

体験型農業公園の歩行者用道路が陥没…堺
9日午後6時ごろ、堺市南区の体験型農業公園「ハーベストの丘」(約33万平方メートル)で、アスファルトの歩行者専用道路が陥没しているのを従業員が見つけた。その後、陥没の範囲は徐々に拡大し、数時間で長さ15メートル、幅1メートル、深さ1・5メートルになった。同日午後5時の閉園後に起きたとみられ、けが人はなかった。同園は近くボーリングなどを行い原因を調査する。
 陥没にともない、歩行者専用つり橋(約130メートル、幅1・5メートル)の横揺れ防止用ワイヤを固定する土台2基がずれたため、同園は陥没地点やつり橋の通行を禁止。「これ以上広がる恐れはない」と判断して営業を続けているが、園内の移動に不便をきたすため、当面入園無料にするという。
 同園は堺市などが出資する第3セクター「堺ファーム」が運営し、2000年4月に開園。06年度には約39万人が訪れた。
(2008年2月11日 読売新聞)

詳細は不明ですが,ハーベストの丘のホームページにお知らせが出ています。(魚拓はこちら)
吊り橋のあたりのようですが。
2月一杯入園無料情報が,マスコミとともに,口コミでどんどん広まっているようで,「禍転じて福となす」となれば良いですね。

いりすの丘 2008年10月23日

10月23日の中国新聞の記事から

「出雲いりすの丘」再活用へ
温泉施設を除き3月末で休園していた体験型農業公園「出雲いりすの丘」について、島根県斐川町議会は22日、指定管理者制度を導入して再活用する条例案を可決した。来年1月からパン工房や売店が再開する見通しとなった。公園の3施設のうち、農畜産物の加工施設を再活用する。指定管理者を27日から 11月14日まで募集する。菓子類製造の、まめや(斐川町)のほか複数の業者から入居の要望があるという。

温泉施設部分については,第三セクターの(株)湯の川ファームが2008年4月1日から2010年3月31日までの期間で指定管理者となっています。
具体的な指定管理者の募集要項が出ていないので,いりすの丘公園の,どの部分のどのような運営業務について指定管理者制度を活用するのか不明ですので,なかなかわかりませんが,住民の財産が再活用されることになってとりあえず,良かったと思います。

いりすの丘 2009年3月5日追記

3月4日の毎日新聞島根版の記事から

湯の川ファーム:斐川町の三セク、今月末で解散
斐川町は2日、農業公園「出雲いりすの丘公園」の温泉施設「ひかわ美人の湯」を運営する第三セクター「湯の川ファーム」を今月末で解散し、清算手続きを開始することを明らかにした。温泉施設は4月1日から休業するが、新たな指定管理者を募集し、同月中旬ごろの営業再開を目指す。
 同社は99年3月に設立。00年4月にオープンした同公園全体の運営を行い、08年4月からは温泉施設の指定管理者となっていた。重油高騰などで赤字が続き、事業継続が困難になったといい、累積赤字は1400万円に達すると見込まれている。
 資本金1000万円の同社の出資比率は町が75・5%、JA斐川町が24・5%。資本金全額を清算に充て、残りの負債約400万円は町が負担する。
 湯の川ファーム社長を務める勝部勝明町長は「赤字が出たことについて、議会や町民におわび申し上げる」と話している。【細谷拓海】

なお,いりすの丘で運営を休止していた農畜産物等加工体験販売施設(加工房パン工房、加工売店),農畜産物等加工体験販売施設(体験工房),農畜産物等加工体験販売施設(農産物加工房A棟)については,それぞれ地元企業や地域主婦グループが設立した会社などが指定管理者となって,今年1月1日から指定管理者による運営となっています。

いりすの丘 2009年4月13日追記

4月11日の中国新聞の記事から

「ひかわ美人の湯」営業再開
1日から休業していた島根県斐川町のテーマパーク「出雲いりすの丘公園」の温泉施設「ひかわ美人の湯」が10日、営業を再開した。新たな指定管理者に決まったMIしまね(松江市)が運営する。
 3月末まで運営していた第三セクターが経営難で解散し、町が指定管理者を募集していた。MIしまねは大手旅行会社を通じたPRなどで集客力を高め、経営改善を図る。三セクの大半の従業員はMIしまねが引き継ぐ形で雇用する。料金はこれまでと同額。

MIしまねは建設業13社が、公共施設の「指定管理者」となることを目的として2004年12月に設立された会社とのこと。セキュリティー関連企業やコンサルタント企業も株主に加わり,湖北ファミリー農園や松江総合運動公園,スポーツクラブ隠岐(隠岐の島町室内温水プール)の管理も行っているようです。
 3月23日の斐川町議会で,いりすの丘の斐川町農畜産物等加工体験販売施設「農産物加工房B棟」と,温泉施設「ひかわ美人の湯」の指定管理者となることが決議されたものです。指定管理料は農産物加工房B棟はなし,温泉施設は金額は分かりませんが,年間600万円以下のようです。