ボンバルディア機のトラブル2012

2009年6月〜12月のボンバルディア機の主として国内のトラブルについては2009年6月21日のエントリー「ボンバルディア機のトラブル」で継続的に追記してきたところです。また2010年のトラブルについては2010年1月15日のエントリー「ボンバルディア機のトラブル2010」で,2011年のトラブルについては2011年1月8日のエントリー「ボンバルディア機のトラブル2011」で追記してきました。
年があらたまりましたので,ここで,2012年分として新たにエントリーを立てます。

12月27日更新



1月21日,全日空ボンバルディア機(DHC8-Q400)が,秋田空港において前輪のステアリングに不具合が生じたため欠航。同機はその後も故障が続き,1月24日までに11便が欠航した。
1月23日,全日空ボンバルディア機(DHC8-400)が,秋田空港へ着陸する際,機体の方向を制御する機材の不具合を示すランプが点灯した。同機は秋田空港で整備されることになり,同機は翌24日,高知龍馬空港と大阪・伊丹空港を往復する予定だったが欠航となった。
1月31日,ジェイエアの新千歳発花巻行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が,進入中,フラップに不具合が発生したため新千歳空港に引き返した。
2月2日,全日空の大阪発松山行きのボンバルディア機(DHC-8-314)が飛行中,左の水平尾翼の防氷装置が作動していることを示すランプが点灯しなかったため,大阪空港に引き返した。
2月7日,オリエンタルエアブリッジの長崎発対馬行きのボンバルディア機(DHC-8-201)が対馬空港に向かって降下中,機長席側と副操縦士側の速度計の指示値に差が生じたため引き返した。
3月21日,SAT Airlinesのユジノサハリンスク発札幌行きのボンバルディア機(DHC-8形)がユジノサハリンスク空港を離陸した直後,エンジントラブルが発見されたため,ユジノサハリンスク空港に引き返し,緊急着陸した。
4月4日,全日空の大阪発福岡行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が神戸市上空約4,900mを飛行中,機長席正面の窓ガラス1枚の前面に蜘蛛の巣状のひびが入ったため,大阪空港に引き返した。全日空ボンバルディア社に窓枠ごと送り、検査を要請するという。
4月5日,全日空の大阪発高知行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が,大阪空港を離陸した直後,機内前方にある貨物室の扉が開いているとの表示が点灯したため,大阪空港に引き返した。表示装置の不具合だった。
4月11日,琉球エアコミューター那覇宮古行きのボンバルディア機(DHC8-100型)が,宮古島北東約55kmの上空で右翼第二エンジンの油圧系表示器が異常を示した。同機は那覇空港に引き返した。
3月10日,日本エアコミューターの鹿児島発奄美行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が上昇中,与圧系統の不具合を示す計器表示があったため,鹿児島空港に引き返した。
4月13日,日本エアコミューターの鹿児島発徳之島行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が飛行中,第一エンジンの滑油温度が高いことを示す計器表示があったため,鹿児島空港に引き返した。
4月27日,全日空の大阪発大分行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が離陸直後,フラップの不具合を示すライトが点灯したため大阪空港に引き返した。
4月29日,アイベックスエアラインズの福島発大阪行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が離陸後,脚上げ操作を実施したが,前脚の格納扉が閉じていないことを示す計器表示があったため福島空港に引き返した。
5月10日,日本エアコミューターの大阪発鹿児島行きのボンバルディア機(DHC8-4029が離陸直後,油圧系統の異常を示す表示が出たため,大阪空港に引き返した。
5月13日,琉球エアーコミューター那覇発与那国行きのボンバルディア機(DHC8-100)が離陸直後,車輪を格納していないことを示すランプが点灯した。同機は那覇空港に引き返した。乗客は別の同型機に乗り換え,約2時間後に再出発したが,今度は車輪の不具合を示す表示が出て,再び那覇空港に引き返した。
5月21日,ジェイエアの福岡発いわて花巻行きのボンバルディア機(CRJ200)が飛行中,山口県岩国市上空で,冷却装置の不具合を示す表示が出たため,目的地を大阪空港に変更し,着陸した。
6月3日,全日空の熊本発大阪行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が離陸直後,機体左側から異常音が発生し,機体が揺れた。水平飛行に移った後,コックピット及び客室に白いもやが発生。同機は松山空港緊急着陸した。
6月9日,全日空の新千歳発中標津行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が飛行中,機内の煙のようなものが発生したため,新千歳空港に引き返した。
6月21日,全日空の羽田発大島行きのボンバルディア機(DHC-8-314)が離陸直後,前脚の格納扉が確実に閉じられていないライトが点滅を繰り返したため,羽田空港に引き返した。
6月23日,ジェイエアの新千歳発仙台行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が飛行中,第1エンジンの逆推力装置が正常に収納されていないことを示す計器表示があったため新千歳空港引き返した。
6月26日,アイベックスエアラインズの仙台発成田行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が離陸直後,右主脚が正常に格納されていないことを示す計器表示があったため,仙台空港に引き返した。
6月28日,日本航空の大分発大阪行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が飛行中,油圧系統で異常が発生したため,大阪空港に緊急着陸した。同機は着陸後前脚が左右に動かず,滑走路場で立ち往生したため,滑走路の1本が使用できない状態になった。
7月1日,日本エアコミューター奄美発鹿児島行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が飛行中,3つある油圧系統のうち1つの油圧系統の油量の低下を示す計器表示があったため,奄美空港に引き返した。
7月9日,日本航空の福岡発花巻行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が新潟市上空高度約8,800mを飛行中,副操縦士席前の窓に蜘蛛の巣状のひびが入ったため,目的地を変更して新潟空港に着陸した。同機の窓は,ガラスと樹脂の五重構造でできているが,一番内側のガラス前面にひびが広がったものである。
7月18日,日本航空の長崎発大阪行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が離陸直後,副操縦士席側の姿勢等を示す表示装置に不具合が発生し,さらに,その後空調系統及び油圧系統の不具合を示す計器表示があったため,長崎空港に引き返した。
7月23日,アイベックスエアラインズの仙台発大阪行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が離陸後,脚上げ操作を実施したが,右主脚が正常に格納されていないことを示す計器表示があったため,仙台空港に引き返した。
7月24日,琉球エアーコミューター那覇奄美行きのボンバルディア機(DHC-8-103)が飛行中,第1エンジン側の発電機の不具合を示すライトが点灯し,さらに,機長席側の高度計の不具合等が発生したため,那覇空港に引き返した。
7月29日,日本エアコミューターの鹿児島発沖永良部行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が,沖永良部空港に進入中,フラップに不具合が発生したため,目的地を変更し,奄美空港に着陸した。
8月8日,日本エアコミューターの福岡発宮崎行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が離陸後,左側エンジンでオイルの温度が異常に上昇したことを示すアラームがなったため,エンジン1基を停止し,右側エンジンのみで福岡空港緊急着陸した。
8月17日,全日空の高知発大阪行きのボンバルディア機が,フラップに不具合が生じたとして,関西空港に着陸した。。着陸後,誘導路上で停止したため,牽引車により当該機を移動するまでの間,滑走路が閉鎖された。
9月21日,ボンバルディア社の発表によると,モンゴルのエズニス航空(ZY)がボンバルディアのDHC-8-402機を,保有し運航しているとのこと。実際にはデンマークのリース会社ノルディック・アビエーション・キャピタルからリースのようですが,2007年3月13日に高知龍馬空港で胴体着陸した機体のようです。
9月22日,日本エアコミューターの鹿児島発沖永良部行きのボンバルディア機(DHC-8-402型)が飛行中,第2エンジンのプロペラの除氷装置に不具合が発生したことを示すライトが点灯したため鹿児島空港に引き返した。
9月25日,第八管区海上保安本部美保航空基地所属のボンバルディア機(DHC-8-315)が,約4時間半の訓練飛行(美浦航空基地→日本海鳥取空港→美保航空基地)が終了した後,左プロペラの根本に装着されていた部品(厚さ約3ミリ,直径約17センチ,重さ約150グラム)2個が脱落したことがわかった。ボルトと接着剤で固定されている部品で,経年劣化で接着が剥がれた可能性があるという。なお,被害は報告されていない。
10月3日,アイベックスエアラインズの福岡発仙台行きのボンバルディア機(CL-600-2C10型)が松江市上空を飛行中,ブレーキの異常を示す表示が点灯した。同機は目的地を大阪空港に変更した。
10月6日,日本航空の大阪発山形行きのボンバルディア機(CRJ2)が離陸前、操縦系統の異常を示すランプが点灯した。同便及び折り返し便(山形発羽田行き)が欠航となった。
10月6日,日本エアコミューター隠岐発大阪行きのボンバルディア機(DHC-8-402型)が飛行中,気象レーダーに不具合が発生したため目的地を変更して出雲空港に着陸した。
10月6日,アイベックスエアラインズの福岡発宮崎行きのボンバルディア機(CL-600-2C10型)が飛行中,第2エンジンの抽気系統の不具合を示す計器表示があったため福岡空港に引き返した。
10月15日,全日空の福岡発福江行きのボンバルディア機(DHC-8-402型)が飛行中,第2エンジンの電子制御装置に不具合が発生したことを示すライトが点灯したため福岡空港に引き返した。
10月31日,琉球エアコミューター那覇発南大東行きのボンバルディア機(DHC8-100)が那覇空港の東約150kmの海上を飛行中,機長席側の操縦室窓ガラスにひびが入ったため引き返した。窓ガラスに付着した氷を取り除くためヒーターのスイッチを入れた際にひびが入ったとみられるとのこと。
11月24日,ジェイエアの大阪発大分行きのボンバルディア機(CRJ200)が離陸後,フラップの異常を示す表示が出たため,大阪空港に引き返した。同便と折り返し便が欠航した。
12月7日,全日空の大阪発大分行きのボンバルディア機(DHC8-Q400型)が離陸直後,便名や位置を管制のレーダーに表示させるシステムに不具合が発生したため,大阪空港に引き返した。
12月9日,ジェイエアの新千歳発仙台行きのボンバルディア機(CL-600-2B19型)が離陸上昇中,3つある油圧系統のうち1つの油圧系統の作動油温度が高いことを示す計器表示があったため,新千歳空港に引き返した。
12月25日,日本航空の新千歳発いわて花巻行きのボンバルディア機(CL-600-2B19型)が,いわて花巻空港に着陸した後,滑走路を500〜1000m走行した後スリップし,滑走路脇の芝生に乗り上げた。この影響で滑走路が閉鎖され,後続の機が伊丹空港に引き返したなどの影響が出た。翌日午後1時には滑走路閉鎖が解除された。