ボンバルディア機のトラブル

2008年10月23日のエントリー「ボンバルディア機による事故(アメリカ・サウスカロライナ:2008年9月,アメリカ・ニューヨーク2009年2月 など)」で,海外での墜落事故とともに,国内で起きたトラブル関連ニュースについて追記してきていました。
ところが,今年6月になって,車輪やエンジンまわりの不具合を伝えるニュースが続けて報道されています。
上記エントリーで紹介した6月以降のものは次の通り。

6月9日,日本エアコミューターの大阪・伊丹発宮崎行きのボンバルディア機(DHC8-402)が神戸市上空を離陸上昇中,右翼エンジンの潤滑油の温度が異常高温となる表示を示した。同便は大阪空港に引き返し,欠航となったオイルを冷却するため空気を取り込むドア装置に不具合があったとのこと。(6月9日)
6月9日,日本エアコミューターの大阪・伊丹発松山行きのボンバルディア機(DHC8-402)が離陸上昇中,車輪を機体に格納しようとしたところ、前輪,主輪とも格納できなかった。同機はしばらく上空を旋回した後、大阪空港に引き返した。(6月9日)
6月11日,日本エアコミューターの宮崎発大阪行きのボンバルディア機(DHC8-400)が駐機場から滑走路に向かおうとしたところで,前輪が左右に動かない不具合があり,同便は欠航した。(6月11日)
6月12日,日本航空の大阪・伊丹発山形行きのボンバルディア機(CRJ200型)が離陸直後,両翼タンクの燃料量に差があるという警告表示が出た。同機は大阪空港に引き返し,欠航となった。燃料タンクから左右のエンジンに燃料を供給するポンプにトラブルが起き,右側のエンジンへの燃料供給量が低下。左右両翼のタンクに残る燃料量の差で機体のバランスを失う恐れが生じたとのこと(6月12日)
6月13日,IBEXエアラインズ全日空の共同運航便の大阪・伊丹発福島行きのボンバルディア機(CRJ200型)が離陸直前,予備速度計の異常を示すメッセージが表示したため欠航した件。(6月13日)
6月15日,日本エアコミューターの大阪・伊丹発松山行きのボンバルディア機(DHC8-402)が,松山空港に着陸する直前に,前輪の向きを変える装置の不具合を示すランプが点灯。着陸後,同機は前輪の向きを変えられなかったため,滑走路上から駐機場まで車で牽引された(25分間滑走路が閉鎖され,JAL機1便が20分上空で待機した)。何らかの原因で機体を制御するノーズギアと呼ばれる装置が操作不能となったとのこと。修理のため,同機による翌日の運航便は欠航。(6月15日)
6月16日,日本エアコミューターの与論発鹿児島行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が,出発前点検で、右エンジンの消火装置の一部に不具合(火災時に油の流れを止めるバルブが作動しないことを知らせるランプが点灯)が見つかった。当日の同機の運航便は欠航。(6月16日)
6月18日,日本エアコミューターの鹿児島発与論行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が,飛行中に,エンジンやプロペラに不具合を示す表示が点灯したため,鹿児島空港に引き返した。ランプ点灯の原因は,左エンジンに供給される燃料の量を制御する装置の不具合であった。当日の同機の運航便は欠航(6月18日)

昨日もまた,車輪周りのトラブルが起き,ニュースになっています。
6月20日日本エアコミューターの松山発大阪・伊丹行きのボンバルディア機(DHC8-402)が,離陸直後に主翼右側の車輪を収納する格納扉が閉じなくなったとのこと。同機はそのまま大阪空港まで飛行し,化学消防車などが待機する中,無事に着陸。しかし,油圧系統のトラブルの可能性もあることから,滑走路上で停止した後,自力走行を取りやめ,駐機場まで車で牽引されたとのこと。


ネットを見ていると,これまでもトラブルはあったものの航空会社が押さえニュースになっていなかったという穿った見方をする書き込みもあったりします。そういう推測も否定はできませんが,実際には空港や利用者からも広まることも多く,あまり現実的ではないでしょうね。
事故は伝染すると感想をもらす人もいます。機械,部品の製造ロット,老朽化,社員の組織文化の変化を含め運用能力の低下など,結果的に"事故は伝染する"ように見える例があることは否定しませんが,これも,ここまで短期的には現実的ではない。
いずれにせよ,ボンバル機のトラブルがこう続いていると,いろいろなことを考えてしまいます。

7月4日追記

6月27日,日本エアコミューターの鹿児島発与論行きのボンバルディア機(DHC8-400)が,天候不良のため鹿児島空港に引き返す途中,プロペラの防氷装置が不具合を示した。
6月28日,日本エアコミューターの松山発大阪行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が,出発前点検で右側エンジン付近からオイル漏れが発見されたため欠航した。原因は,オイルを供給するパイプのねじが緩んだため。

7月9日追記

7月7日,日本航空の山形発大阪行きのボンバルディア機(CRJ200)が,出発前点検に於いて、操縦席にある機体姿勢のモニターに不具合が見つかったため欠航した。
7月8日,日本エアコミューターボンバルディア機(DHC8-Q400)が検査飛行中,鹿児島県喜界島沖で左プロペラの不具合を示す警告灯が点灯したため,左エンジンを停止し、右エンジンのみで飛行し,鹿児島空港緊急着陸した。この検査飛行とは,航空法が定める年に1度の対空検査である。

7月15日追記

7月14日,オリエンタルエアブリッジの長崎発壱岐行きのボンバルディア機(DHC8-200)が,離陸から2分後に発電機の異常を示す表示が点灯。同機は長崎空港に引き返した。折り返し便を含めて欠航となった。同機は,前日にもオイル漏れがあり、10便が欠航となっていた。
7月14日,全日空の石見発大阪行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が出発前点検に於いて,エアコンのオーバーヒートを示すランプが点灯したため欠航となった。センサーの不具合によるランプの誤作動と判明。

7月16日追記

7月15日,全日空の松山発伊丹行きのボンバルディア機(DHC8-400)が滑走中に,エンジンから高圧の空気を出す部分のバルブの不具合を示す警報ランプが点灯したため,滑走をやめ,欠航となった。その後の点検で、バルブに不具合が見つかった。

8月20日追記

8月12日,日本エアコミューターの大阪発松山行きのボンバルディア機(DHC8-400)が,出発前の点検中にコックピットのドアが閉まらなくなった。点検の結果ドアの部品が欠損していたとのこと。同便及び折り返し便が欠航した。
8月20日日本エアコミューターの大阪発宮崎行きのボンバルディア機(DHC8-402)が,高知県上空を飛行中,車輪操作にかかわる油圧系統の不具合を示すランプが点灯したため,大阪空港に緊急着陸した。両翼にある油圧ポンプのうち右翼側のオイルがなくなっていたとのこと。

9月9日追記

8月17日,オリエンタルエアブリッジ対馬発長崎行きのボンバルディア機(DHC8-200)が飛行中,尾翼の方向舵の不具合を示す表示が点灯した。同機は長崎空港に着陸。オリエンタルエアブリッジによると,点検の結果方向舵には故障が無く,正常に動作していることを確認するセンサーが壊れていたとのこと。
8月26日,琉球エアーコミューターの南大東発那覇行きのボンバルディア機(DHC8-300)が,離陸前に前輪のステアリングに不具合が発生し,立ち往生した。
8月31日,海上保安庁第11管区海上保安本部那覇航空基地所属のボンバルディア機(DHC8-315)が,洋上哨戒中,燃料給油口パネルアクセスドア(長さ40cm,幅38cm,厚さ1.3cm,重さ800g)が脱落していることが発見された。同機は6月21日にも機体右エンジンのカウルラッチカバーが脱落している。
9月6日,日本エアコミューターの鹿児島発屋久島行きのボンバルディア機(DHC8-402)が,屋久島空港に着陸直前,失速警報装置の不具合を示すライトが点灯した。同機は点検のために鹿児島空港に引き返した。折り返し便を含め2便が欠航した。
9月6日,全日空ボンバルディア機(DHC8-402)が鳥取県沖上空をテスト飛行中,排ガス温度計が異常に高い数値を示したため大阪空港に引き返した。

9月18日追記

9月17日,日本エアコミューター屋久島発鹿児島行きのボンバルディア機(DHC8-402)が滑走直前,機器の異常を示す警報装置が作動したため,離陸をとりやめた。同便を含む5便が欠航。同機は屋久島空港で操縦系統の部品を交換。
なお,ボンバルディア機の高知空港での胴体着陸に関連して,高知新聞で連載「空の隙間」(第三部)が9月7日から始まっています。

9月23日追記

9月19日,日本エアコミューターの鹿児島発種子島行きのボンバルディア機(DHC8-400)が飛行中,タイヤを収納するドアの不具合を示す警告灯が点灯。同機は鹿児島空港に引き返して緊急着陸した。
9月22日,アイベックスエアラインズの伊丹発福島行きのボンバルディア機(CRJ200)が飛行中,機体側面に付いている速度計測装置に異常が発生。同機は伊丹空港に引き返し,欠航した。装置を加熱するヒーターが故障したとのこと。

9月29日追記

9月29日のレスポンスのニュースから

ボンバルディア機の信頼性向上で継続協議
国土交通省航空局は、9月25日、カナダ・トロントで開催された「ボンバルディア式DHC-8-400型機に係る会議」に出席。カナダ航空局やボンバルディア社など関係団体と意見を交換した。
 この会議は、日本でのDHC-8-400型機の運行信頼性の向上について、日本とカナダの両国間で議論することを目的とし、07年4月にカナダ・トロントで最初の会議が開催された。2国で交互に開催され、今回で4回目となる。
 DHC-8-400型機は、07年3月の高知空港での胴体着陸という重大事故で注目されたが、その後も以前としてトラブルはなくなっていない。昨年8月以降にも、大阪国際空港におけるエンジン・タービン部の損傷(08年8月)、種子島空港における離陸後のエンジン・ギアボックスの損傷など重大インシデントを引き起こしている。
 会議では、これらの重大インシデントの改良点や対策が報告され、引き続きカナダ航空局とボンバルディア社が、日本の航空局及び日本の航空会社と協力して機体改良などの対策を行っていくことが確認された。
 DHC-8-400型機の信頼性が完全に回復されるまで「関係者間で安全情報を共有することが不可欠であり、今後とも緊密な協力を行い、同型機の信頼性向上に向けた取り組みを進めていく」と、同局航空機安全課は言う。
 会議出席者は、川上航空機安全課主席整備審査官(航空局)、ファーガソン耐空性担当課長(カナダ航空局)、ボンバルディア社技術担当責任者、JALANAグループ会社整備担当部長ほか。
 《中島みなみ》

10月9日追記

10月7日,アイベックスエアラインズの伊丹発秋田行きのボンバルディア機(CRJ200)が飛行中,機体側面に付いている速度計測装置に異常が発生。同機は伊丹空港に引き返し,部品を交換して,約2時間遅れで再出発した。装置を加熱するヒーターが故障したとのこと。

10月14日追記

10月13日,アイベックスエアラインズの伊丹発福島行きのボンバルディア機(CRJ200)が飛行中,自動操縦装置に異常が発生。同機は操縦を手動に切り替え,伊丹空港に引き返して緊急着陸。同便及び折り返し便は欠航した。10月7日に速度計測装置に異常が発生したものと同機。
<メモ>10月12日に関空で何かあった?http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1255415943/に「あとニュースにはなってないみたいだが、エアライン板の書き込みに、10/12 ボンバルディア 関空行きがギアが下りたか計器で確認不可 着陸やり直して目視で確認後着陸したらしい。」という書き込みがあるが。

11月19日追記

11月6日,日本エアコミューターの鹿児島発屋久島行きのボンバルディア機(DHC-8-402)が飛行中,操縦桿に不具合を示すライトが点灯した。同機は鹿児島空港に引き返した。同便及び折り返し便は欠航した。

11月24日追記

11月23日,大阪発山形行きのJAL2231便(ボンバルディアCRJ200)が飛行中,発電機の故障を示す表示が出たため,目的地を変更し,県営名古屋空港に着陸した。発電機の温度を測るセンサーと操縦席をつなぐケーブルが切れていたとのこと。

11月27日追記

11月26日の朝日新聞の記事から

ボンバル機胴体着陸事故、書類送検へ 高知県警
高知空港で2007年3月、カナダ・ボンバルディア社製の全日空1603便の前輪が出ずに胴体着陸した事故で、高知県警は年内にも、被疑者不詳のまま、航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律違反の疑いで高知地検書類送検する方針を固めた。捜査関係者が明かした。
 事故機(DHC8―400型)は07年3月13日午前、大阪(伊丹)空港を離陸し、前輪が出ないまま高知空港胴体着陸した。乗客乗員60人にけがはなかった。
 捜査関係者によると、県警は同社が事故機を製造する過程で、前脚ドアを開閉するための部品にボルトを付け忘れた過失により、前脚ドアが開かなかったと判断。過失による処罰を定めた同法6条を適用する方針という。ただ、国外の企業であるため、現地の製造スタッフから事情聴取することができず、被疑者を特定することはできなかったという。全日空側については刑事責任はないと判断したという。

「現地の製造スタッフから事情聴取することができず、被疑者を特定することはできなかった」として,被疑者不詳で書類送検の見込み。

12月9日追記

12月8日,全日空の大阪発新潟行きのボンバルディア機(DHC8-402)が離陸後,車輪の格納が完了したら消えるランプが点灯しつづけたため,大阪空港に引き返し緊急着陸した。

12月12日追記

容疑者不詳で書類送検が行われ,警察の捜査は実質終了しました。12月11日の高知新聞の記事から。

容疑者不詳で書類送検 ボンバル社修理ミス
2007年3月、全日空ボンバルディアDHC8―Q400の前輪が出ず、高知龍馬空港胴体着陸した事故で県警は10日、航空危険行為処罰法違反容疑(過失犯)で、カナダのボンバル社工場で同機の製造に従事した担当者を、容疑者不詳で高知地検書類送検した。県警は、カナダとの法律要件の違いなどからボンバル社側への事情聴取は断念し、修理ミスを犯したとされる担当者を特定できないまま捜査は終結した。
 送検容疑は、事故防止の注意義務を怠り、前輪格納扉の開閉装置に付けるボルトやナットなどを未装着のまま同機を航行させ、大阪発の全日空便を07年3月13日午前10時54分、高知空港胴体着陸させる危険を生じさせた疑い。乗客乗員60人にけがはなかった。
 県警本部捜査1課と南国署は、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)と現場検証などを実施。全日空の機長や整備担当者らから事情を聴くなどしてきた。
 その結果、全日空は05年7月に同機の引き渡しを受けて以降、脱落していたボルト周辺で作業はしていないことを整備記録で確認。ボルトが付けられていれば残っているはずの傷や汚れ、塗料のはがれが、周辺の部品からは見つからなかった。
 このため県警は、事故調報告書と同様、ボルトなどの欠落は、同機の製造過程における過失による修理ミスで起きたと判断した。全日空については「航空法に従った整備が行われていた」と過失を認めなかった。
 昨年5月に公表された事故調報告書は、ボンバル社の製造時の修理ミスのため、前輪格納扉の開閉装置に付いているはずのボルトがなかった。このため、「ブッシング」(直径約1センチ、長さ約3センチ)と呼ばれる筒状の部品が本来の位置から約1センチずれて飛び出し、周囲の部品にぶつかって扉が開かなくなり、前輪が出なかった―としている。

胴体着陸書類送検 捜査に「国境の壁」
多くの命が危険にさらされた高知龍馬空港でのボンバルディア機・胴体着陸事故から2年9カ月。県警は事故原因を「機体製造段階における修理ミス」としながらも、捜査はボンバル社まで及ばないまま、幕引きとなった。あらゆる事故で「過失責任」を問おうとすることを基本とする日本の捜査が、それを「問わない」とするカナダ国内法に阻まれた格好だ。
 県警はボンバル社に対し、事情聴取や資料提供の要請は行っていない。その根拠として県警が挙げるのは「国際捜査共助法」だ。
 同法は、外国から日本の捜査当局が証拠提供などの協力を要請された場合の手続きを規定。第2条は、要請された犯罪行為が日本の法律で罪とならない場合、「共助することはできない」と規定している。
 一方で同法は「相互主義」の考えに立つ。つまり、日本が外国に捜査協力を求めることができるのは、その相手国に日本と同じような犯罪構成要件を備えた法律がある場合だ。
 昨年5月に事故調の報告書が出て以降、県警は航空危険行為処罰法の適用による捜査を本格化。警察庁などを通じ、カナダ当局に同国での法体系などを問い合わせた。
 が、その回答は、日本の航空危険行為処罰法にあるような、死者や負傷者を伴わない航空機事故では「過失犯規定を定めた法はない」。相互主義の原則から言えば、カナダ側に捜査協力を求めること自体が無理だった。容疑者の特定にかかるその前段の捜査で〝足が止まった〟形だ。
 日本で航空危険行為処罰法が適用され、氏名不詳で容疑者が書類送検された例には、2004年、沖縄県の沖縄国際大で米軍普天間飛行場所属の大型ヘリが墜落した事故がある。この時は、沖縄県警の現場検証が日米地位協定によって拒否され、米側は関係者の氏名すら明かさなかった。地位協定と異なるとはいえ、「国境の壁」で捜査が行き詰まった点は今回も同じだ。
 相次ぐ故障、不具合の末に胴体着陸を起こしたボンバル機。県民には歯がゆさの残る決着となった。

12月12日追記 あいつぐ不具合

12月10日,日本エアコミューターの大阪発屋久島行きのボンバルディア機(DHC8-400)が飛行中,前輪の操舵装置に不具合があることを示すランプが点灯。同機は鹿児島空港に着陸した。鹿児島空港では,牽引車で移動するまで12分間滑走路が閉鎖された。なお,同機体を用いる3便も欠航。
12月10日,日本エアコミューターの福岡発松本行きのボンバルディア機(DHC8-402)が飛行中,空調や与圧装置の異常を示すランプが点灯したため,大阪空港に緊急着陸した。
12月11日,日本航空の大阪発山形行きのボンバルディア機(CRJ200)が離陸直後,車輪が格納されていないことを警告する表示が出たため,大阪空港に引き返した。

12月14日追記

12月14日,全日空の大阪発新潟行きのボンバルディア機(DHC8-402)が飛行中,非常ドアの不具合を示すランプが点灯したため,大阪空港に引き返した。なお,同便は12月8日にもトラブルにより大阪空港に引き返し緊急着陸しているが,使用機材は別のものだったとのこと。

12月25日追記

12月19日,全日空の米子発中部国際空港行きのボンバルディア機(DHC8-Q400)が,出発前点検の際に,右後輪の2本のバネのうち1本が折れていることが見つかった。ばねは,車輪を出した際に固定するためのもの。同便は欠航した。
12月24日,日本航空の名古屋発長崎行きのボンバルディア機(CL-600-2B19)が離陸後,客室の空調がきかなくなったため,名古屋空港に引き返した。

12月30日追記

12月29日の高知新聞の記事から

嫌疑不十分で不起訴 高知空港胴体着陸
2007年3月、全日空ボンバルディアDHC8―Q400の前輪が出ず、高知龍馬空港胴体着陸した事故で高知地検は28日、航空危険行為処罰法違反(過失犯)容疑で、容疑者不詳のまま書類送検されていたカナダのボンバルディア社工場で同機の製造に従事した担当者を、嫌疑不十分で不起訴処分とした。地検は県警と同様、カナダのボンバル社側への事情聴取などを断念しており、捜査は完全に終結した。
 地検の小野正弘次席検事は、「カナダ国内で事故の原因となる行為が生じた可能性は理論上あり得る」としたが、過失の有無や容疑者などの特定には至らなかったとした。
 同次席検事は「(死傷者の出ない)航空機事故の原因が海外で起きた場合、捜査の進展は難しい。容疑者を特定できなかったのは検察庁として残念」と述べた。

2010年1月13日追記

2010年1月12日,全日空の中部国際発福岡行きのボンバルディア機(DHC8-400)が高度6700mを飛行中,発電機に不具合が生じたため,中部国際空港に引き返した。

2010年1月15日追記

2010年分のボンバルディア機のトラブルについては,エントリーを改め「ボンバルディア機のトラブル2010年」に追記していく予定です。