さわる文字・さわる世界(みんぱくの企画展)

大阪の国立民族学博物館(民博)で3月9日(木)から9月26日(火)まで企画展「さわる文字・さわる世界−触文化が創りだすユニバーサル・ミュージアム」が開催される。料金開館時間等は常設展と同じ(3月12日,5月5日,9月18日は無料観覧日)。

手をやさしく動かし,点から面,立体へと能動的に創り上げる物のイメージ。本企画展では,さまざまな物に直接さわることから,現代人に軽視されがちな触覚のおもしろさに迫ります(気づこう触文化)。
ユニバーサルとは五感の持つ可能性を切り開くこと。見ることが中心だった従来の博物館を抜け出し,さわる宇宙の広がりを実体験しましょう(築こうユニバーサル・ミュージアム)。
   (企画展チラシから引用)

協力は,京都府立盲学校,筑波大学附属盲学校,名古屋ライトハウス等。
ブレイユによる6点点字の考案が1825年。それを工夫し日本語点字ができたのは1890年。それ以前,世界各地で「触る文字」が使用されていた(使いづらいからルイ・ブレイユは点字を発明したんだけれどね)。企画展では,いろんな種類の文字,紙縒文字,松脂文字,木刻文字などと,実際に凸文字で書かれた聖書や教科書が展示されるとのこと。
また,盲学校で使われていた地形図,算盤,浮きだし絵画なども展示。
形だけでなく,材質や温度,製作した人のこころが,触ることで伝わってくるのではないか。
展示の規模はそれほど大きくないようであるが,ゆっくりと触ってみたいものです。見るだけでない,もしくは見ることによって妨げられてしまう触覚。そんなユニバーサルへの挑戦は刺激的である。
ただ,,,,人が触ると,標本はすぐ傷みます。対象に敬意を払って,少なくてもちゃんと手を洗ってから,材質に沿って触りましょうね。