産業・教育資料室「きねがわ」

http://d.hatena.ne.jp/ironsand/20041104#p1でも触れた件。
もともとは約30年前,木下川小学校40周年行事のとき,地域から集められた産業資料を,展示した「産業資料館(室)」を引き継ぐものである。
そもそも2003年春の木下川小学校の統合により,学校関係の基本的な資料は統合した小学校に移転したが,産業資料館の資料をはじめ,それらの資料の活用が課題となったのである。
木下川小学校の最後の職員会議で,「木下川資料管理委員会」を結成。そのメンバーでどのような地域資料館を目指すか,資料をどのように保存,整理,展示していくかなどを検討。また,専門の立場から学芸大の君塚氏,大森氏も助言。
旧小学校の建物は暫定5年間はそのまま。消防法の関係で,産業資料室は4階から1階に移転しなければならなかった。まさに博物館の原点だが,ボランタリーな力,地域の力で,部屋の改装作業が実施されたという(5月の連休2日間で延べ50人以上のボランティア)。
展示の構成は,1)木下川の街の歴史,2)木下川の産業,3)学校の歴史,教育実践など。資料も地域を探し,寄付・寄贈を受ける。
この地域に支えられた資料室が,地域の価値の再発見,地域文化の発信,他地域との交流の拠点となることを願います。

2007年1月3日追記

趣旨より

「産業・教育資料室 きねがわ Archives Kinegawa」は,地域の産業資料と木下川小学校の教育・子どもたちの営みを,収集・保存・整理・展示します。
「皮革と油脂」を中心とする木下川の産業資料は木下川小学校に1976年に開館した「産業資料館」の資料に新たな収集品を加えました。皮革・油脂の仕事を担ってきた人々の思いと暮らしに触れ,町づくりや地域学習に活かしていきたいものです。
地域の熱い想いで1936年に創設され,2003年に閉校した木下川小学校の教育は,人権教育の灯をかかげ続けてきました。長年にわたり教師と子どもたちが積み上げてきた学習成果を収集,整理,展示,研究することで,この意味を明らかにし,教育のあり方を考える場にしたいと考えます。
この資料館が木下川の住民と他地域の人々との交流の場となり,人権学習の発信の場となることを願ってやみません。
2004年10月20日 木下川資料運営委員会

1932年,吾嬬奉明会設立。木下川小学校は1937年4月,東京市向島木下川尋常小学校として開校。

なお,資料室改質は,火・木・土の午後1時30分〜5時。教育委員会施設担当(5608-6313)へ。