FB良品NANTOに関して
シンガポールで新ブランド 富山・南砺市の海外展開
【八田伸拓】ネット通販「FB良品」による地域活性化に取り組む南砺市は、連携他市とともに9月からシンガポールを拠点に海外向けブランド名で展開しようと、近く登録商品の再登録のための説明会を市内で開く*1。50品目以上に増えていた登録品には、世界の認知度をさらに高められる商品も多いと担当者は期待している。
新ブランド名は「なんとサティスファクション・ギャランティード(NANTO sg)」*2。佐賀県武雄市など全国十数自治体の連携で南砺市が展開してきたネット通販システム「FB良品NANTO」を9月3日から全面的に変更する。
同市は昨年12月にFB良品の運営を開始。五箇山和紙の手染め飾り軸や利賀そばのプリン、井波彫刻ギターなど10品目の特産品認定でスタート、現在まで58品目に増やしてきたが、フェイスブックや「無印良品」などとの関連の分かりにくさ*3や海外での知名度不足などから、大手ホームセンターチェーン*4などの協力が得られなかった。
一方で、シンガポールに本社を置く「サティスファクション・ギャランティード社」の日本法人*5との話し合いが進み、各自治体による運営協議会との間でブランド名使用の提携が成立。協議会でシンガポールに駐在員を常駐させ、運営費を分担する計画*6という。
同社は東南アジアを中心に人気が高いアパレル会社とされ*7、フェイスブックでのアクセス数での知名度や顧客の富裕層の厚さなどで知られる*8。同市商工課は「手触りのいい五箇山和紙や城端の絹織物、井波の木彫刻など、外国人観光客から好評の品目も多い。海外向けの新ブランドで、改めて登録してもらい、世界に発信していきたい」と張り切っている。
疑問点,感想などをつらつらと。
- 1 現FB良品南砺の登録商品について,そのまま新ブランド名に移行するのでなく,再登録の手続きをとるとのこと。出品者に対する説明を十分に行い,合意を得るという点では,確かに望ましい手続きであると思える。 ただ,邪推だとは思うが,登録商品を厳選し,経費を減らそうという意図があるのかもしれない。あくまで邪推ですが。
- 2 南砺市のwebサイトでは,新名称については
9月3日(火)に「FB良品」から「Japan satisfaction guaranteed」へ、同時に「FB良品NANTO」は「NANTO satisfaction guaranteed(NANTO SG)」に名称変更。
とされていたところ。まぁ,今の名称も「FB良品 南砺」か「FB良品 NANTO」かわからないようなものなので,このぐらいの表記のゆれは,現状維持といったところでしょうか。ブランディング戦略的にはどうかはわかりませんが。
- 3 フェイスブックや無印良品などとの「関連のわかりにくさ」と記事にありますが,この書き方ではまるで関連があるかのようです。
- 4 大手ホームセンターチェーンがどこかはわかりませんが,まっとうな商感覚だと思います。
- 5 (株)エスワンオーだの,SATISFACTION GUARANTEED PTE LTDだの,(株)サティスファクションギャランティードジャパンだのと,支配関係にありつつ別法人になっていますが,どうやら「FB良品」側(これは,SG社以上にさらに組織主体がわからないのですが)と交渉していたのは(株)サティスファクションギャランティードジャパンであって,他の会社じゃないようですね。
- 6 協議会で…運営費を(各自治体で)分担する計画
- 7 「とされ」という,誰が言っているのかわからない表現はいいとしても,
- 8 ここは,誤報と言ってもよいかもしれないと,邪推する。
8月8日追記
上記記事の背景等については,金の髭氏によるまとめ「南砺市のFB良品海外進出報道への疑問 #sg問題」もあわせてご確認ください。
また,「佐賀県武雄市の問題について:takeoproblem」の「04:FB良品 Japan Satisfaction Guaranteed(ジャパン・サティスファクション・ギャランティード)」に,多数の関連資料や関連リンクがありますので,あわせてどうぞ。 公文書開示請求等による関係自治体の文書についてはたけお問題文書館にもたくさんあります。