深海のYrr ほか

深海のYrr

深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)
フランク・シェッツィング (著), 北川 和代 (翻訳)

早川書房 2008-04
おすすめ平均

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上中下の3巻。本筋と関係の浅いエピソードや,細かな風景描写などがあり,冗長に感じる部分もあるが,なかなか興味深く,上中下,読み通しました。
 最後が,ちょっとあっけないかな。

ガラスの麒麟

ガラスの麒麟 (講談社文庫)
ガラスの麒麟 (講談社文庫)加納 朋子

おすすめ平均
stars「ガラスの麒麟」のような〈少女性〉
starsまた読みたくなる
stars個人的には
stars心の描写が見事!
stars危麗な物語

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何度か紹介した"推理小説家"加納朋子の作品。やはり,うまいですね。これもおすすめです。

明治時代の人生相談

明治時代の人生相談―一〇〇年前の日本人は何を悩んでいたか明治時代の人生相談―一〇〇年前の日本人は何を悩んでいたか
山田 邦紀

日本文芸社 2007-06
おすすめ平均

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著者によると,紙上での人生相談の起源は明治婦人雑誌の先駆となった『女學新誌」であって,それが『女學雑誌』に改題されてから,より今日の形に近づいたと言うことです。また,それをよりポピュラーにしたのが『都新聞(後の東京新聞)』で,1906年12月19日から「相談の相談」というコーナーが開始されているとのことです。本誌にも古くは『女學雑誌』1886年10月5日号の「結婚したがらない娘」という相談が掲載されています(ちなみに『女學新誌』は1884年に廃刊。『女學雑誌』は1885年に創刊)。
タイトルの通り,テーマは興味深く,個々の相談も明治の世相を映し出すもので興味深いものです。個々の相談に付された解説も,悪評高い『大正時代の身の上相談』(こちらは未読だけれども)よりは数段優れているのではないかと。しかし,当然ながら,相談の"その後"は不明であり,読み物としては消化不良です。あまりおすすめはいたしません。

ドキュメント 恐慌

ドキュメント 恐慌 (現代教養文庫―内橋克人クロニクル・ノンフィクション)ドキュメント 恐慌 (現代教養文庫―内橋克人クロニクル・ノンフィクション)
内橋 克人

社会思想社 1992-10

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もともとは1983年に11月に新潮文庫で発行された『ドキュメント 恐慌』を一部手直ししたもの。第一部では1927年から1930年代前半にかけての「昭和恐慌」を,第二部ではニクソンショックオイルショックによる景気後退から1977年の安宅産業の合併消滅あたりについて記述。内藤克人氏の視点はユニークである。
安宅産業の崩壊については,次の本なども。
崩壊―ドキュメント・安宅産業 (1977年)崩壊―ドキュメント・安宅産業 (1977年)
日本経済新聞社特別取材班

日本経済新聞社 1977-06

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荒野

荒野荒野
桜庭 一樹

文藝春秋 2008-05-28
おすすめ平均

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「こうや」。三部構成。第1部と第2部は,もともと別な文庫本だったとのことだが,そうだとすると第2部が弱め。全体で一つの小説として捉えるならば,第2部のインターミッションがゆっくりと最後まで登り詰めていくという感じです。それにしても,異性が子どもから大人へと移ろっていく変化というのは,不思議なような,眩しいような。。