千葉県議会で議員の辞職

毎日新聞千葉版で,現在「それって,なぜ? 県議会の不思議」という連載が行われています。
今日のタイトルは「不祥事−今期,辞職議員4人−試される,有権者の『目』」
千葉県議会議員選挙は統一地方選のタイミングで行われていて,現在の県議を選ぶ選挙が行われたのは2003年4月13日。
記事によると,それからの約4年間で4人が辞職したということです。
辞職したのは,次の4人。

  • 青木重之,自民党八千代市選挙区,12500票。父は建設会社を経営する資産家で元県議。辞職理由−一身上の都合だが,記事によると借金まみれで地元から逃げ出したとのこと。
  • 井奥俊博,自民党松戸市選挙区,14402票。父は元衆議院議員。辞職理由−陣営の選挙違反。特に父の井奥貞雄が有罪となったことで,連座制により辞職。
  • 花沢三郎,自民党千葉市緑区選挙区,24542票。自らの住民税を千葉市職員に働きかけて3000万円免除させた背任罪で有罪。辞職。ちなみに問題発覚時には1億5000万円もの税の滞納があった(起訴後,延滞金を全部納付した。そのことにより,弁護側は実刑判決でなく,執行猶予を主張)。
  • 岡田啓介自民党鎌ヶ谷市選挙区,10038票。党県連主催の記者クラブとの会費制懇親会の場で,20代の女性の記者の隣に座って無理やり体を触ったり、女性記者の携帯電話に卑猥なメールを送信したというセクハラが発覚(記者は途中で中座し,行為を申告)。辞職。

このように,4人分合計61482票,61482人分の付託が,議員本人の不祥事等により無となってしまったわけです。
宮城県長崎県など県によっては議員の政治倫理の確立を目的とした条例を定め,倫理観の確立や行政職員への口利き防止などの内容を盛り込んでいるところもあるようです。
ぜひ,千葉県についても,県議会自ら同様な取り組みを行って欲しいと思います。
言うまでもなく,投票した県民にも責任はあるのでしょう。花沢三郎に投票した人は,花沢三郎を自らの代弁者として付託したわけです。岡田啓介に投票した人は,県政の場において,岡田啓介を後ろで支えていたわけです。そして,花沢三郎が市職員に働きかけること,岡田啓介が女性記者に触りかけることを後押ししていたわけです。ほんとにもう。

花沢三郎と岡田啓介について

なお,千葉市緑区においては,花沢三郎は今年4月の千葉県議会議員選挙に出馬する意向を持っているとのこと。ただ,無所属で出馬のようです。それについて,自民党千葉県連では独自候補を擁立せず,事実上,執行猶予中の花沢三郎(候補)にエールを送ることとなったようです。
また,岡田啓介についても立候補するという噂です。

4月1日 追記 千葉県議会議員選挙公示されました

3月30日に千葉県議会議員選挙が公示されました。
千葉市緑区選挙区において,花沢三郎(71才,不動産会社社長,元自民党県議員会会長,懲役刑(背任罪)の執行猶予中)が立候補しています。自らの利益のための背任罪という破廉恥罪で執行猶予中の花沢にいったい何人の人が自分の意志を託すんでしょうか。緑区民度が測定されようとしています。
 なお,緑区は今回定数が一つ増加し定数2となっています。立候補者は竹内圭司(民主),花沢三郎(無所属:自民所属),川本幸立(市民ネットワーク),大塚進(無所属)の4人です。定数が増えたことで,競争率が落ちています。まさかとは思いますが,花沢の当選の目もあるのかもしれません。
また,鎌ヶ谷市選挙区において岡田啓介(55才,元県議,元市議)が立候補しています。約9か月前,昨年6月30日に嫌がる女性の体に触った岡田は,その人権侵害行為の責を取って県議を辞職しています。立候補自体は本人の自由ですが,どれだけ,この人に自分の意志を託そうという有権者がいるのでしょうか。
 なお,鎌ヶ谷市は定数が2.立候補者は篠崎史範(民主),皆川輝夫(自民),岡田啓介(無所属)の3人です。
ネットからの拾いもんからの引用。

男女共同参画社会派(右派)の自民党議員、セクハラ発覚で議員辞職:2006/07/17(月) 23:55:59 id:v2kTjGWw
自民党・千葉県議 朝日女性記者にセクハラ
自民党千葉県連でセクハラ騒動だ。
朝日新聞の20代の女性記者にチョッカイを出した県議が、
朝日側の抗議で県連の役職辞任に追い込まれた。
問題のセクハラ県議は、鎌ケ谷市当選の岡田啓介(55)。
東海大を卒業後、鎌ケ谷駅前で書店を経営。地元JCの理事長を務め、
鎌ケ谷市議から03年に県議に初当選した叩き上げだ。
いったい、何をしでかしたのか。
「先月末、千葉市内の料理屋で開かれた記者との懇親会の席で、女性記者の隣にぴったりマーク。
周りに他の記者や県議もいたのに、無理やり体をなで回した上、
エッチを迫るメールを彼女の携帯に送ったのです。
女性は席を立ち、すぐさま上司にセクハラ被害を報告。
『記者の人格を無視した』とカンカンの朝日は今月4日付で県連に抗議書を送りつけ、
騒動になったのです」(地元県政事情通)
県議会で岡田は、堂本暁子県知事と真っ向から対立。
県の男女共同参画センター設置案を
「伝統文化を否定し、男女の区別をなくすジェンダーフリーの拡散になる」
と批判し、廃案に追い込んだだけにバツが悪い。
岡田は市議時代の02年、競売入札妨害事件で市役所に家宅捜査が入るさなか、
市長と一緒にゴルフを続け、大目玉を食らったこともある。
その程度の男ということか。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2201819/detail
■自民県議が朝日記者にわいせつ行為 自民党県連、朝日新聞社に謝罪
http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20060712/K2006071106590.html
■記者にわいせつ行為の自民党・千葉県議が議員辞職
http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20060714/K2006071403330.html
■県連役職辞任→自民離党…セクハラ県議ついに議員辞職
http://www.zakzak.co.jp/top/2006_07/t2006071330.html
注)反男女共同参画社会派の正体は、
邪悪なカルト勢力(統一教会日本会議新しい歴史教科書をつくる会等)です。
邪悪な右派カルトに“洗脳”されてしまうような自民党議員の品性なんて、
所詮こんなもんです┐(´ー`)┌

4月9日 追記 県議会議員選挙の結果

花沢三郎は2人定数のところに,4人立候補したうち,結局ダントツビリの4番目。とはいえ,それでも6399票。
岡田啓介は3人定数のところ,3人立候補したうち,3番目。とはいえ,8073票。
自分の票を軽く考えすぎる人が多すぎる気がする。

それにしても,今回の選挙で,何だかわかったのは,
自分の不安,不満を政治のせいだと思っていない人の多さ。
そういう人たちが,自らの思いを選挙に託さない限り,与党と野党が討論し,せめぎあい,さらに良いものをつくりあげていこうという社会は来ないこと。
いま,学校で教えるべきことは,道徳ではなく,生きるための自然科学,生きるための社会科学ではないのか?