大阪人権博物館,大阪国際平和センターと大阪市政問題

5月24日,ドイツのスィンティ・ロマ中央委員会が、在ドイツ連邦共和国特命全権大使に要請文を送付したとのこと。

2012年5月24日
拝啓 大使殿

国際的観点からも非常に重要である二つの博物館、通称リバティおおさかこと大阪人権博物館および通称ピースおおさかこと大阪国際平和センターの補助金大阪市が打ち切ろうとしているとの情報が日本からわたしたちのところへ届きましたので、このお手紙を差し上げるしだいです。訪日する機会があったドイツ・スィンティ・ロマ中央委員会の代表団はこれらの博物館を見学し、その構想と活動を高く評価しました。この二つの博物館がその重要な任務を継続できなくなれば、それは人権運動および日本国内の諸被差別集団のみならず世界中の被差別集団にとりましても、甚大な損失を意味します。人権と平和との絶えまない取り組みがいかに大切であるのか、それを国際アウシュヴィッツ協議会のメンバーでもあるわたしは熟知しております。
 日本国大使殿、二つの博物館に対して大阪市補助金を打ち切ろうとしている背景について、われわれに情報を提供していただければ幸甚に存じます。人権と平和を実現するために設立された二つの博物館が、日本国においてもし支持と補助を受けられないとするのなら、それはわたしたちにとりましてまったく不可解です。
 わたしたちの危惧と計画されている補助金打ち切りを再考されるよう、大阪市長橋下徹様にお伝えいただければありがたく存じます。まずはお礼まで。

敬具
   ロマニ・ローゼ

大使,外交官という政府の職員が,地方公共団体の長に伝えても仕方がないのではあるが,それでも,「おかしい」「不可思議」という声があることをぜひ伝えておいていただきたい。