山の民など

シノダ!樹のことばと石の封印

シノダ!樹のことばと石の封印
おすすめ度の平均: 4.5
5大人でも楽しめる!
5楽しみにしていました。信田家三きょうだいの冒険第二弾!
4シノダ家の災難はまだまだ続く!
児童書だけれども,おすすめ。「シノダ」はもちろん信田家ということだけれども,「恋しくばたづねきてみよ和泉なるしのだの森のうらみ葛の葉」の葛の葉伝説も指します。
 児童書でもあり,雰囲気は陽性でカラッとしていますし,お話もかるいのですが,歴史伝承的な設定はいろいろと考えているのかもしれません。一冊だけでは何とも言えませんが。
 山の民と里の民,彼岸と此岸の境界など,関連して読んだ本は次のようなものも。
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10月1日追記

11月27日(土)13:00から八千代市総合生涯学習プラザ富安陽子さんの講演会が
あるとのことです。
 ちょっと行ってみようかな。
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ひげがあろうがなかろうが

表題作の「ひげがあろうがなかろうが」は,非常民の立場から描かれています。常民との世界との間に当初洞窟があったところは,「シノダ!」の「石の封印」に類似。少しサスケ伝のような雰囲気もありますが,もう少し続編を読みたいような。
 本書に掲載されている二つ目の作品「ひげのあるおやじたち」は常民と非常民が連帯して,体制に一泡ふかせるお話。カムイ伝と重ね合うようなお話です。

風の王国

「山の民」サンカのことをテーマとしているけれども,ドキュメント性を持たせようとして却って軽くなっているような。無理もありながらも,まあ,面白く読めます。

熊野・被差別ブルース―田畑稔と中上健次のいた路地よ

奇書と言えば言い過ぎだけれども,快著とのみでは言い表せないですね。興味深く一気に読まされます。中上の路地の風景は物理的には失われたのでしょうが,路地の心が田畑稔氏の生き方を通して眼前に展開するような本です。 まあ,実際に知り合いにいたらうっとおしいと思うだろうな。

かのこちゃんとマドレーヌ夫人

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)
おすすめ度の平均: 5
5小学校1年生の気持ち
5期待通りの万城目ワールド!
5子どもから大人まで楽しめる猫モノファンタジー。泣けました
5夏にこの本に出会えて良かった!
5猫好きな人、幼い頃の感覚を思い出したい人はおすすめです
夫人猫(又)萌えですね。森野節を少し思い出しつつも,地に半足着いたやさしさがこの人の身上。