韓国併合100年

100年前,1910年8月22日の調印された「韓国併合ニ関スル条約」により,朝鮮半島は日本によって植民地化されました。なお,いわゆる韓国併合条約が公にされたのは一週間後の8月29日であったとのこと。
大阪人権博物館では8月29日まで企画展「親子で学ぼう! 日本と朝鮮半島の歴史−古代から現代,そして,未来へ」を開催中。

「市民がつくる日本・コリア交流の歴史」(高麗博物館編)には,次のような記述もあります。

「『韓国併合条約』の」「書き出しは『日本国皇帝陛下及び韓国皇帝陛下は,両国の特殊にして親密なる関係を願い,相互の幸福を増進し東洋の平和を永久に確保せんことを欲し,此の目的を達せむが為には韓国を日本帝国に併合するに如かざることを確信し,茲に両国側に迎合条約を締結することに決し……』『第一条 韓国皇帝陛下は,韓国全部に関する一切の統治権を完全且永久に日本国皇帝陛下に贈与す』『第二条 日本国皇帝陛下は,前条に掲げたる贈与を承諾し,且全然韓国を日本帝国に併合することを承諾す』」

「『併合』というのは奇妙な名でしょう。これは当時の辞書には載っていない,新しく考え出された言葉なのです。韓国の植民地化―その実体は韓国『廃滅』といってもよいものでした。これをどういう言葉で表現するか……併呑・合併・廃滅など,いろいろな言葉が候補になったのですが,『侵略』『植民地化』といったニュアンスを弱めるために『併合』という新語を造ったのです。」

『併合』により,独立国としての国名は廃され,『朝鮮』という地名に置き換えられたわけです。