姫路市立水族館他

2008年4月25日のエントリーに閉館や「愛称」変更の博物館についてメモしたところですが,その後,気がついた情報を追加メモ。

姫路市立水族館
1966年に開館。「山の上の水族館」として親しまれてきましたが,施設の老朽化から2008年10月31日で営業を休止。しかし,休館発表後多くの来館者が訪れていたこともあって,11月1日から3日は特別無料公開し,実質的な休館は11月4日からとなりました。11月3日には1万人超の来館者があったとのこと。姫路市では水族館あり方検討会を設け,新水族館の開館について準備を行っているようです。ポピュリズムだけではいけないと思いますが,マーケティングは必要ですので,それも念頭に置いて新しい水族館ができれば良いですね。
宮島水族館
廿日市市立。1959年に広島県立の水族館として開館。1967年に合併前の宮島町に移管。施設の老朽化のため2008年11月30日までで閉館。PFI制度を導入したリニューアル後,2011年夏に開館予定とのことです。PFI事業としての「廿日市市宮島水族館(仮称)整備事業」については,募集要項を公表し,現在,事業者の参加資格審査を終え,審査を合格したものが第二次提案書を作成しているぐらいの段階です。2009年1月23日に優先交渉権者の選定・公表とのことですが。
東武博物館
鉄道博物館です。1989年に東武東向島駅に開館。開館20年のリニューアル工事のため,2009年1月から約半年間休館とのことで,2009年7月頃リニューアルオープン予定。
千葉市立加曽利貝塚博物館
一部休館です。館内改修のため,2008年10月20日から2009年3月31日まで館の展示室公開を休止。野外にある貝塚や貝層断面観覧施設等の野外施設,火起こし体験などは引き続き実施しているのでお間違えのないよう。
岩山漆芸美術館
2004年に盛岡市に開館した私立博物館。2008年11月1日から休館。もともと私立博物館(財団法人)だった盛岡橋本美術館が閉館後,盛岡市が土地・建物・所蔵品の寄贈を受けた。その土地・建物の活用を公募したことがきっかけとなって開館したところです。市としては新美術館開館の準備期間ということでしばらく無償貸与を継続するようです。
南風原文化センター
沖縄県南風原町立。民俗等の展示の他,沖縄戦や移民に関する展示を行っています。道路拡張工事に伴う移転のため2009年1月から閉館。新館オープンは2009年11月予定。
○(まだ未定と信じて)丹波マンガン記念館
京都府京北町にある私立博物館(個人からNPO法人)。1989年に開館。丹波マンガンの生成,開発の歴史,特に強制連行の朝鮮人被差別部落の人の労働などに関する資料の収集,展示公開を行っています。2009年末には閉館してしまいそうです。詳しくはこちら(丹波マンガン記念館のサイトです)を。

12月3日

北海道余市町余市宇宙記念館が,運営にあたっている第三セクター余市宇宙記念館」解散のため,12月18日から休館するとのことです。なお,余市町では,新たに運営の担い手を探し,来春から再開したいとのこと。
 この第三セクターは町が75%出資(そのほかニッカウヰスキーも出資)して設立され,館の運営を担ってきたが,資本金を取り崩す状態であったとのこと。独立採算だったんでしょうか。

2009年10月3日追記

2009年10月2日の読売新聞北海道版の記事から

余市宇宙記念館、来年4月に再開
北海道余市町は、休館中の余市宇宙記念館「スペース童夢」(余市町黒川町)について、来年4月中をめどに営業を再開することを決めた。同町出身の宇宙飛行士・毛利衛さんの功績をたたえて1998年に開館したが、運営難から昨年12月に休館。運営規模を縮小し、物販・休憩所を兼ねた複合施設化するとともに、町が赤字を穴埋めすることで再開にこぎ着けた。
 同記念館は、道の駅「スペース・アップルよいち」の中核施設。町議会に提出された資料によると、これまでの体験型観光施設から、宇宙開発・地球環境をテーマとした学習の場への転換を図り、運営規模を縮小する。入館料を引き下げて入場者増を目指し、営業が軌道に乗るまで赤字は町費で埋めるという。
 町は、町民参加の「再生検討協議会(仮称)」を近く設置して、再開に向けた条件を詰めていく。その上で、年内をめどに実施計画案をまとめる。運営はこれまで、第3セクターが担ってきたが、今後は指定管理者による運営を目指す。

「物販・休憩所を兼ねた複合施設化」「体験型観光施設から…学習の場への転換を図り」「入館料を引き下げて」「営業が軌道に乗るまで」「赤字は町費で埋める」。どんな性格の記念館なのか,読売新聞の記事ではどうもはっきりしません。多分,それは記念館の設置者である町のせいではなく,記者のせいではないかという気もします。