かわべ天文公園天文台は教育委員会が直に管理運営

紀州新聞の3月7日の記事から

かわべ天文公園天文台が町直営施設に
日高川町は、6日に開会した3月定例議会に、かわべ天文公園のプラネタリウムと観星塔の天文研究施設の分野を町直営に変更する条例改正案を上程した。宿泊施設とレストランはひき続きふるさと振興公社に委託するが、天文施設は教育施設として位置づけ、議案が承認されれば4月1日から教育委員会管轄の施設として運営する。
 条例の改正案は、天文公園全体を町直営施設に変更。このうち、天文施設に該当する観星塔とコスモポート内にあるプラネタリウム以外の宿泊施設(コスモロッジ)とレストランなどは指定管理者制度で引き続き町ふるさと振興公社が管理運営する。
 天文施設の観星塔(天文台天文台ギャラリー)とプラネタリウムは町直営として町教育委員会の管理運営に移り、町では平成20年度当初予算の社会教育費にかわべ天文台管理費1819万2000円を計上。同公園の研究員派遣負担金1214万8000円や施設の保守点検委託料238万円などを教育費で負担する。
 天文公園は教育的意味合いの強い施設と位置づけ、公社から教育委員会に運営を移管。町内小中学校の校外活動と園児の園外活動で利用する場合は無料にする方針で、これまで利用頻度が少ない町内の子どもたちが天文公園を学習に有効利用することが狙い。
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かわべ天文公園は1996年6月16日に開園。
 公開天文台としては,かなり充実した活動を行っているところとして有名です。
2006年4月から新公社の運営となっていたところですが,この2年間,いろいろな議論があったようですね。
結局,天文公園全体は町が設置者として責任を持つこと。天文ドームとプラネタリウム天文研究施設については,指定管理者の範囲とはせず,教育委員会が直接運営するということになりました。
さて,記事の中で,町内の子どもたちの利用頻度が少ないということが書かれています。
 博物館などでは,地域住民の利用に重点を置いた運営を行っている博物館とは別に,観光客の利用に重点を置いた博物館というものも存在します。観光客には珍しく喜ばれるが,地域ではありふれたものなんていうものがありますからね。それはそれで存在意義はあるのですけれども,それだけでは淋しい。地域や地元の歴史や自然,文化の再発見の場になれば素晴らしいのにと思います。
かわべ天文公園には宿泊施設もありますし,町外の人の利用が或る程度の割合を占めるのでしょう。でも,町内の子どもたちに,空気が澄み,光害のない町であって,天文という分野では全国から注目を浴びているということを知ってもらうという努力は,町の行政にとっても,天文台にとっても重要なことだろうと思います。