山梨県立博物館

山梨県立博物館は昨年10月15日にオープンした新しい博物館。
資料を見てみると,網野史学の影響だけではなかろうが,武士その他支配者を中心とした歴史ではなく,人々,庶民の暮らしを中心に置いた展示になっているようだ。
開館記念特別展こそ「よみがえる 武田信玄の世界」だが,常設展は(1)「山梨の風土とくらし」として原始から現代までの人々のくらし,(2)「甲斐を行き交う群像として,信仰,武士,高瀬舟,巡礼,文化の往来,天保騒動,甲州商人,(3)「共生する社会」として,近現代の地方病(http://d.hatena.ne.jp/ironsand/20050521#p2でも触れた日本住血吸虫症),戦争,水害との闘いが紹介されている。
特に子どもが体験学習ができる「歴史の体験工房」では遊び・寺子屋・保存の現場(土蔵)・民具・度量衡・衣裳など,まあまあの充実。
新しい博物館は展示の工夫など面白い。今度行ってみたいものだ。ただ,ちょっと場所は遠いか。JR石和温泉駅から徒歩35分,バス10分とのこと。
と,思ったら,調べてみると,基本構想検討委員会(第二次)の委員長,基本計画策定委員会の委員長,そして「顧問」と,網野善彦の名前が入っている。やっぱり。これはぜひ行ってみたいものである。
山梨県立博物館の開館式についてはhttp://d.hatena.ne.jp/ktaniguchi/20051014#p1にも言及がある。また,網野氏とかいじあむ(山梨県立博物館)については,http://taichi-psycho.cocolog-nifty.com/adler/2006/02/post_44b7.htmlに平川南館長,網野氏の甥の中沢新一氏,東北学の赤坂憲雄氏によるシンポジウムの概略でも触れられている。