博物館の閉鎖

高尾の東京都高尾自然科学博物館が閉まりました。
また,規模は小さいけれど
板橋区の淡水魚水族館も惜しまれながら閉鎖。

地方公共団体の財政難のあおり,
「赤字」と言われ,
その示すべき役割をお役人に対し,説得できなかったんでしょう。

博物館は,いま 生きる人々に対してはもちろん,
未来の人々に対しても,学習,研究の支援というサービスを
提供することができる機関です。

「貴重な」資料は展示され,
それらの資料と学芸員は講座や観察会,ワークショップに役立てられる。
「貴重な」資料は同時に未来に向かって活用されるべく
手をかけて保存される。

この博物館が持つ未来へのサービスについてのコストパフォーマンスは,
当然市場原理に載るものではない。
それをお役人に対し伝え,説得することができなかったのでは。

高尾の資料は,八王子市に移されることとなります。
それは幸いなことですが,標本に応じた適切な管理がなされなければ
結局は同じこと。
淡水魚は,,,どうなるんでしょ。

そういえば,JR東日本秋葉原交通博物館が2005年度中に閉館し,
基本的に,新たに開館するさいたま市鉄道博物館に資料が移されるそうです。
展示は立派になり,資料庫は広くなるでしょう。
ただ,自動車や船舶資料,航空機資料がどうなるのか,やはり心配。