林原自然史博物館に関連して

林原(株)の旧経営陣である林原靖氏による本を読了。



同氏は,「破綻」時の社長の弟にして専務。
林原(株)の破綻は,最終的に会社更正法に基づく処理が終わった際,納入業者も,そして金融機関もまったくとりっぱぐれがなかった上に,財団法人の林原美術館,そして林原自然史博物館のコレクションも散逸をしていない。すなわち,負債超過ではなく,十分企業の体力がある中で,どのように金融機関や弁護士,マスコミによって「破綻」に追い込まれていったのかを,旧経営陣の側から記述してある。
ある面,一方向からの見方なので,どこに真実があるのかはわからないが,林原自然史博物館がきちんとした研究そして保存活動を行ってきたという一点で,私自身,破綻前の林原(株)を信頼している。 そしてこのような結果に追い込まれたことを残念に思います。


横道ですが,住友信託銀行がきっと窮乏にあるのだろうという印象は持ちました…


本ブログでは,林原の「破綻」について,東日本太平洋沖地震直後の2011年3月12日のエントリーで触れていました。「林原美術館は財団法人林原美術館が設置者だったのか。財団以外が所有するものについても一体的にぜひ」