藤枝市の郷土博物館や文学館が指定管理者から直営に

11月16日の読売新聞静岡版の記事から

藤枝4施設 再び市直営 指定管理者応募ゼロ
藤枝市は、郷土博物館や文学館など4文化施設の指定管理者方式を見直し、2011年度から市の直営に戻すことを決めた。4施設の指定管理者を一括して請け負う民間事業者との契約が10年度で終わり、11年度からの指定管理者を公募したものの、同社を含め応募が1件もなかったため。専門分野に通じた学芸員の採用や育成など、文化関連施設に同制度を導入する際の課題として以前から指摘されていた点が表面化した格好だ。県行政改革課は、指定管理者制度を導入した施設を再び自治体の直営に戻す例は県内ではあまり聞いたことがないとしている。
指定管理者制度は、公共施設の効率的な管理や運営を目指して、2003年に施行された改正地方自治法で導入された。民間企業やNPO法人などに施設管理を委ね、コスト削減などを図る。県内自治体でも取り入れるところが多い。
藤枝市では現在、藤枝市民テニス場や藤枝総合運動公園など計30施設に同制度を導入しており、うち郷土博物館、文学館、志太郡衙(ぐんが)資料館、田中城下屋敷の4施設は、08年度から今年度末までの3年間の契約で、静岡市内のビル管理会社が指定管理者になっている。
市によると、来館者数の増加など、制度導入の成果が表れた反面、〈1〉学芸員など、専門的な知識を持つ人材を中長期的にどう育成するか〈2〉市の歴史・文化的な資産の学術的価値をどのように効果的に広報するか〈3〉歴史・文化教育面で学校教育とどう連携するか――などが課題として挙がったという。市は11年度以降の指定管理者を公募したが、現在のビル管理会社を含め応募者はなかった。市によると、同社は「3年後に再び指定管理者に選ばれる保証がなく、長期的な人材投資や採用が難しい」などと話したという。
市は「公募がゼロだったから直営化するのではない。公共施設の維持管理は指定管理者制度を原則とする」としつつ、来年度以降直営化してからも、施設の維持管理費などは指定管理者制度に基づく現行水準と同程度に抑えるという。

藤枝市郷土博物館のホームページには

藤枝市郷土博物館・藤枝市文学館・史跡田中城下屋敷国史志太郡衙資料館の4施設の指定管理者事業を総称し「ミュゼふじえだ」として、平成20年4月1日から指定管理者により、企画運営をスタートしました。

と書いてあります。現在の指定管理者は静岡ビルサービス(株)ですね。


とりあえず,メモばかり。
藤枝市郷土博物館は,条例を見ると,教育委員会が所管しています。予算は市長権限だとしても,運営は教育委員会。4つの文化施設をどのように活用するのか,特に学芸員などの専門職員の採用・育成はどうするのか,地域との連携はどうするのか,学校との連携はどうするのかなど,予算が限られている中で苦悩されていることと思いますが,ことここに至れば,何とか教育委員会に期待したいと思います。地域の宝,地域の誇りですから。