愛媛県立博物館,丹波マンガン記念館他博物館関係情報

いくつかをつれづれに。

吉備高原ニューサイエンス館

岡山県吉備高原ニューサイエンス館(1985年開館:岡山県産業労働部所管)が,本年2009年3月末をもって閉館とのこと。公的には,岡山県技術振興研修センターという名称だったんでしょうか。(財)岡山県産業振興財団が指定管理者として運営をしてきたところですが,県の財政構造改革プランにおける施設の見直し(2008年5月20日のエントリー追記で少し触れています)で,3月末で閉鎖し,施設は公募により民間へ譲渡等を行うとのことです。

長崎歴史文化博物館

乃村工藝社が指定管理者となっている長崎歴史文化博物館について,長崎県は,2010年4月からの指定管理者の公募の手続きを開始しています。指定管理期間は平成22年4月1日から平成28年3月31日までの6年間を予定。業務の範囲は(1)管理運営業務基準への対応,(2)収蔵資料の収集、保管、修復、利用及び展示に関する業務,(3)長崎の歴史・文化に関する調査及び研究に関する業務,(4)教育普及・生涯学習支援に関する業務,(5)長崎の歴史・文化情報の提供に関する業務,(6)広報・マーケティング業務,(7)他の博物館・美術館等との連携を図る業務,(8)歴文博施設の利用許可及び利用料金に関する業務,(9)ミュージアムショップ・レストランの運営に関する業務,(10)歴文博施設及び附属設備等の維持管理及び修繕に関する業務,(11)地域づくりと観光振興に資する業務,(12)評価システム・モニタリングシステムの構築、運用,(13)その他設置目的や歴文博の使命を達成するため必要となる業務。

愛媛県立博物館

愛媛県立博物館(松山市:1959年設置)は,すでに本年1月4日から休館していますが,3月31日をもって廃館となります。愛媛県総合科学博物館(新居浜市)と統合のためで,収蔵資料は総合科学博物館に移転とのこと。県の行政改革地方分権推進本部会議で2007年11月に総合科学博物館への統合という方針が決定していましたが,地域住民による支援組織等関係団体との交渉も完了し,廃館に向かって動いているところという様子です。ただ,もしかしたら,結構議論があったのではないかと思います。統合日等が決着したのは,2008年の10月,11月頃だったのではないでしょうか。そのため,1月以降予定していた特別展等は急遽中止となりました。

岐阜県ミュージアムひだ

岐阜県ミュージアムひだ(高山市:2001年設置は,昨日,3月2日から休館です。財政再建のための県営施設の見直しの一環としての休館で,再開は現時点では未定とのこと。高山市をはじめ周辺自治体や住民と,県行政との協議が続くものと思われます。

青山ユニマット美術館

青山ユニマット美術館は3月末日で閉館。閉館の件については,2007年12月15日のエントリー追記部分で少し触れています。

丹波マンガン記念館

2008年11月18日のエントリーで触れた丹波マンガン記念館については,支援の新たな動きがあるようです。3月2日の京都新聞の記事から

強制労働伝承へ研究者ら新法人 5月閉館の丹波マンガン記念館
戦時中に強制連行された朝鮮人の鉱山労働史を伝えながらも、運営難のため5月末に閉館する丹波マンガン記念館(京都市右京区京北)を存続させようと、大学教員や府民有志が支援を始めた。新法人を設けて運営を引き継ぎ、来年春の再オープンを目指す。来館者を増やす取り組みも検討中で、「再建を真の日韓友好の証しにしたい」と話す。
記念館は、マンガン鉱山で働いた在日朝鮮人1世の故李貞鎬(イ・ジョンホ)さんが、同胞の歴史を伝えようと私費を投じて1989年に開いた。約300メートル続く坑道に人形を置き、朝鮮人労働者が強いられた厳しい採掘の様子を再現している。貞鎬さんの死後は3男の龍植(ヨンシク)さん(48)が運営してきたが、来館者が減り、施設も老朽化したため昨年4月、閉館を決めた。
 その後、日韓友好のためにシンポジウムを開いてきた龍谷大の細川孝教授(46)たちが同館を見学に訪れた。過酷な労働の実態や長く続いたじん肺の苦しみを知り、龍植さんや府内の平和団体郷土史研究団体のメンバーら約20人で存続策を議論してきた。
 その結果、5月31日でいったん閉館し、新たな運営母体となる一般社団法人を設立して再開を目指すことになった。記念館への出資者を国内外から広く募り、「共有財産」としての運営基盤を強化する。
 現在、記念館のある山林は借地だが、法人が買い取って坑道を補修することを計画しており、約1000万円を目標額として近く募金活動を始める。地元住民向けの学習会の開催や、記念館を観光コースに位置付けて京北地域の振興につなげるなど、来館者を増やすための活動も話し合う。
 細川教授は「記念館は日本による加害の歴史を知るための貴重な遺産。両国の人々に広く協力を呼びかけたい」、李龍植さんは「私と同じ思いで日本の市民が立ち上がってくれてうれしい。20年間の活動が報われた」と話している。
 記念館は3月14日まで冬季休館中。

3月17日追記
千葉県立安房博物館

4月に,館山市に移譲されて,市立博物館として発足します。

10月15日追記

長崎歴史文化博物館の平成22年度からの指定管理者については,乃村工藝社1者から応募があり,指定管理者選定委員会での協議の結果,同社が指定管理者候補者に選定されています。