イノセント・ボイス,失われた世代他

イノセント・ボイス

イノセント・ボイス―12歳の戦場 (竹書房文庫 (DR-171))イノセント・ボイス―12歳の戦場 (竹書房文庫 (DR-171))
オスカー・トレス

竹書房 2006-01

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どうにもやりきれない,実話を元にした小説。2004年メキシコで映画化

すすにまみれた思い出−家族の絆をもとめて

すすにまみれた思い出―家族の絆をもとめて (ハートウォームブックス)すすにまみれた思い出―家族の絆をもとめて (ハートウォームブックス)
アンソニー ヒル Anthony Hill Mark Sofilas

金の星社 2003-12
おすすめ平均

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http://d.hatena.ne.jp/ironsand/20041017#p2でも触れたオーストラリアの少数民族アボリジニーの失われた世代を取り扱った本。小学校高学年向けの本だが,もちろん大人にも。
1788年,イギリスがオーストラリアの地に植民地を開いた際,オーストラリアでは約50万人のアボリジニーが生活をしていたと言われている。おそらく,広い地,多彩な言語,文化を持ち生活する様々な部族でなりたっていたことだろう。
西洋からの侵略者たちは先住民族の生活の場を急速に奪った。アボリジニーの人口は19世紀末には18万人に,20世紀前半には6万人台まで激減したと言われている。
失われた世代(The Stolen Generation)の問題は,1910年から60年代まで。特に白人との間に生まれた子たちに,白人の"正しい"宗教,文化を身につけさせるため,親元から強制的に話し,施設(今から言えば,コンセントレーションキャンプと言っていいかもしれぬ)や修道院で白人風の教育を押しつけた。こどもたちの数は約10万人にも及ぶと言われている。
自分が,そして親兄弟が生まれ,また育った文化を,完全に否定される中で,大人になることを強制されたのである。
第二次世界大戦後の民族自決運動,また1960年代に盛んとなったアメリカの公民権運動,学生たちの社会への抗議などの動きの中で,英連邦オーストラリア政府もアボリジニーに対する政策の転換を迫られる。
1967年,国民投票によって,全てのアボリジニーに国民としての権利が"与えられ"た。1992年には,土地返還訴訟において,最高裁が「本来の土地所有権は先住民にある」と認め,93年にはアボリジニーの土地所有権を認める先住権法が成立。1998年には,5月26日をNational Sorry Day=全国的な遺憾の日(2005年に名称がNational Day of Healing for all Australiansと変更された)と定めている。http://www.acn.net.au/articles/sorry/

クマは「クマッ」となく?!

クマは「クマッ」となく?!―おもしろ動物生態学クマは「クマッ」となく?!―おもしろ動物生態学
熊谷 さとし

偕成社 2005-02
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タイトルのインパクトほどはないが,まじめ,かつ面白い本。

労働時間・休日・休暇の法律実務

労働時間・休日・休暇の法律実務―新しい労使関係のための労働時間・休日・休暇の法律実務―新しい労使関係のための
安西 愈

中央経済社 2005-02
おすすめ平均

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労働者の過半数代表になって,必要な時期は限られているので図書館で借りたのだが,確かに参考になる。労働者側というより使用者側の視点で書かれてはいるのであるけれどね。休日に,当日になってから勤務を命じたときの状況をもう一度確認しなければ。