国立科学博物館でハチ公やジロ,二ホンオオカミを展示 

「科博・干支シリーズ 戌」と題して,国立科学博物館忠犬ハチ公の剥製,南極観測犬ジロの剥製,二ホンオオカミの全身骨格など,犬にまつわる展示を1月2日から開催とのこと。
忠犬ハチ公昭和10年(1935年)に死亡しているから,没後70年以上。
二ホンオオカミの全身骨格は国内に2体しかないめずらしいもの。秋田犬ハチ,樺太犬ジロはもともと常設展示に出ていたけれど,2年ぐらい前から同館の展示改修のため,収蔵庫に眠っていた。今回は短期間の特別公開。
1月29日まで。詳しくはhttp://www.kahaku.go.jp/event/2006/2006inu/index01.html
実際のハチ公は渋谷の銅像より大きく,立派に見える。
ジロは天然の防寒具を着込みあったかそうだった。

なお,7月15日から同館で開催の特別展「ふしぎ大陸南極展」では,ジロとともに兄弟犬のタロもあわせて展示されるとのこと。
そう言えば,本当はタロ・ジロ・サブロの三兄弟だったらしい。ただ,サブロは北海道での訓練中に亡くなって,南極には行かなかったということである。タロ・ジロについては実話をフィクション化したものだが「南極物語」も参考になる。
追記:ハチ・ジロ見ました。ハチ公(正式にはハチ号)の写真はhttp://d.hatena.ne.jp/ironsand/20060103#p1に貼り付けてあります。

2007年5月 追記

ハチ公,ジロ,ニホンオオカミの全身骨格は常設展示で見られるようになっています。2007年4月13日の日記参照。

ついでに身体障害者補助犬について,「介助犬シンシア」を読んだので紹介。

介助犬シンシア

介助犬シンシア

盲導犬道路交通法の中で明文化されていたが,聴導犬介助犬については,はじめて身体障害者補助犬法で明文化された。聴導犬介助犬とも10〜30頭しか活躍していない状態だが,少しでも今後普及して欲しいものである。それにはより多くの支援が必要だが。
法律では,各補助犬の認定について定められている。訓練状況にスタンダードを設けることで,社会に一層受け入れられることを狙ったものである。
アメリカ合衆国にはAmerican Disabilities Actという法律があるが,ここでは,認定は関係なく,障害者が必要としている犬であれば,公共の場所(レストランやホテル,デパートなどもね)は受け入れなければならないと言う義務が定められている。日本でも補助犬が定着したら,そのように改正していって欲しいし,そのまえでも,少しでも多くの人にその精神を知って欲しい。
2006年3月18日追記 シンシアが亡くなった。。。お疲れさま。
身体障害者補助犬。本人ならぬ本犬が幸せなのかという議論もつきまとう。犬は他の動物と違い,人間側の思い入れも違うせいもあるだろう。
個人的に見ると論点は二つ。一つは,命令で動く部分が大きいこと(盲導犬を見ててもわかるが,飼い主がどれだけGO!。と言ったって,赤信号だと進みません)。この点については,そもそも犬をペットとして飼うことを問い返す。野生が幸せか,ヒトとともに暮らすことが幸せかという議論になるからである。
一方二つめは重い。去勢問題である。これについてはもう少し調べてから触れたい。