狭山事件に関する検察側証拠開示等に関するメモ

狭山事件第3次再審請求での証拠開示に関する経過を解放新聞2014年5月12日号から抜粋しながらメモ。

2006年5月23日 東京高裁に第3次再審請求。筆跡鑑定,元警察官による家宅捜索に関する報告書などの新証拠を提出。
2006年11月13日 弁護団が東京高裁に証拠開示請求。
2007年3月30日 弁護団が法医学者の鑑定,Oさんの供述調書を提出。
2007年5月18日 国連拷問禁止委員会が日本政府に取調べ可視化,証拠開示の保障などを勧告。
2007年5月23日 東京高裁第4刑事部に門野博裁判長が就任。
2008年5月23日 弁護団が東京高裁に法医学鑑定書とともに証拠開示勧告申立書を提出。
2008年8月13日 弁護団が東京高裁に筆跡鑑定書,心理学者による目撃証言に関する鑑定書,犯人の音声の識別に関する鑑定書を提出。
2008年10月30日 国連自由権規約委員会は日本報告書審査に基づく最終見解で,可視化,証拠開示の保障などを日本政府に勧告。
2009年8月17日 弁護団が開示勧告申立書を東京高裁に提出。
2009年9月10日 東京高裁において第1回3者協議開かれる。門野裁判長が弁護側が求める証拠開示に対する意見を10月末までに提出するよう検察官に求める。
2009年10月30日 東京高検の検察官が意見書を提出。証拠開示を拒否。殺害現場のルミノール反応検査報告書は不存在,その他の証拠は開示の必要性がなく,存在も明らかにしないと回答。
2009年12月9日 弁護団が検察官意見書に対する反論書を提出。指宿信・成城大学教授による証拠開示についての鑑定報告書をあわせて提出。
2009年12月16日 第2回3者協議で東京高裁の門野裁判長が検察官に8項目の証拠開示を勧告。
2010年2月7日 東京高裁第4刑事部の裁判長が交代。岡田雄一裁判長が就任。
2010年5月13日 第3回3者協議。東京高裁が開示勧告した8項目のうち5項目について36点の証拠開示。逮捕当日の石川さんの上申書などが47年ぶりに明らかになる。残る3項目については「不見当」と回答。
2010年9月13日 第4回3者協議。
2010年12月5日 第5回3者協議。
2011年3月23日 第6回3者協議。検察官がルミノール反応検査に関する検察官作成の報告書など3通を証拠開示。弁護団は開示された逮捕当日の上申書に基づく筆跡鑑定などの新証拠を提出。
2011年5月10日 東京高裁第4刑事部の裁判長が交代。小川正持裁判長が就任。
2011年7月13日 第7回3者協議。検察官が証拠開示拒否。
2011年9月28日 第8回3者協議。検察官が「不見当」と回答。裁判所が3物証にかかわる証拠の開示を促す。
2011年12月14日 第9回3者協議。検察官が14点の証拠開示。「犯行現場」にかかわる捜査書類は「不見当」と回答。
2012年3月30日 検察官が弁護側鑑定(筆跡,殺害方法)に反論する3通の意見書を東京高裁に提出。
2012年4月23日 第10回3者協議。検察官が19点の証拠開示。弁護団はOさんの承認尋問と証拠開示を求める。
2012年5月30日 検察官が弁護側鑑定(スコップ土壌)に反論する意見書を東京高裁に提出。
2012年9月7日 弁護団が欠番の証拠物の開示と証拠リストの開示を求める申立書を東京高裁に提出。
2012年9月26日 弁護団が腕時計についての新証拠などを提出。
2012年10月3日 第11回3者協議。検察官が4点証拠開示。
2012年12月25日 弁護団が犯行に使われた「手拭い」の捜査にかかわる証拠の開示勧告申立書を提出。
2013年1月30日 第12回3者協議。検察官が「手拭い」「腕時計」に関する証拠19点を開示。
2013年2月27日 弁護団が開示証拠の分析に基づき「手拭い」に関する証拠開示をさらに求める申立書を提出。
2013年3月5日 東京高裁第4刑事部の裁判長が交代。河合健司裁判長が就任。
2013年3月27日 検察官が「手拭い」の捜査報告書など26点の証拠開示。
2013年5月2日 弁護団が法医学鑑定書など新証拠を提出。
2013年5月8日 第13回3者協議。3月に就任した河合裁判長は証拠開示について従来の裁判所の考えを踏襲するとし,検察官に柔軟な対応を促す。弁護団が筆跡鑑定を提出。
2013年5月27日 検察官が腕時計バンド穴の新証拠に対する意見書を提出。
2013年7月26日 第14回3者協議。証拠物3点を証拠開示。弁護団が求めた開示を必要性なしとして検察官は拒否。
2013年10月17日 犯行に使われた「手拭い」は石川さんの家のものではないことを明らかにする新証拠を弁護団が提出。
2013年10月28日 第15回3者協議 検察官,証拠開示に応じず。
2013年12月25日 弁護団が「万年筆インク」「秘密の暴露」について新証拠を提出。
2014年1月31日 第16回3者協議。
2014年3月28日 第17回3者協議。袴田事件の再審開始を受け,狭山でも捜査の不正は明らか。捜査資料の積極的開示が必要と訴える。