ジェネリック
UC適用のペンタサについてはジェネリック問題はまだ出てこないところだけれども,政府もマスコミもジェネリック導入キャンペーンを一生懸命に張っている。
今朝の朝日新聞も同様の論調。
さて,ジェネリックについての情報をと,ネットを見ていたら,星薬科大学関係者による薬剤師ジュニアーズのサイトに,かなり細かくでています(ジェネリック医薬品と薬剤師)。
少し引用を。
ジェネリック医薬品は、“成分・効果共に新薬となんら変らない”は間違えです。
病気に効く成分は同じですが、その他、薬に含まれる結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤が会社ごとにが異なります。
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先発品には、・・・厳しい試験などを通過して、やっとのことで市場に出されます。
だって、9〜17年の歳月を費やすのですから、その苦労というものは計り知れないのもがあると思います。
ですが、ジェネリック医薬品では簡略化され、有効性・安全性が試験されていないということです。
有効成分のみ同一ということで、薬剤に含まれる他の含有物(賦形剤、崩壊剤、結合剤など)は異なる場合が多いようです。
・・・
主薬が同じであっても、コーティングや主薬以外の物など製剤技術が異なるので、ジェネリックメーカーが先発品と全く同質の医薬品を作ることは、無理です。
こういったことで、各社とも、同じ主成分を含みますが、若干の違いが出てくるというわけです。
後発品を使用した場合、先発品とは多少異なる動態が現れる可能性は残っています。
要は、先発品と同じ主成分を含むとしても、同じ治療効果が正確な治験にって十分に証明されたものではないということ。
これは、ジェネリック薬は、単に質が悪いという意味ではなく、先発品とよく似ているが同じ成分、同じ溶出率だから同じ効果があると、一概に言い切れないのがジェネリック薬である。
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(ジェネリック薬のメリットとデメリットを箇条書きで挙げた上で)
なんだか、(ジェネリック薬の)メリットよりも、デメリットの項目数のほうが多くなってしまいましたね。
まぁ、デメリットはともあれ、ジェネリックの一番の役割というのは、高騰する国民医療費を削減することだと私は思います。
日本は、アメリカと比較して、皆保険制度で、平等に医療を受ける権利を有しているので、医療費は増大するし、
また、欧州諸国と比較して、税金は低いですから、ここでジェネリックを使わないと日本は破綻してしまいます。
国民医療費を下げることは、国民全体の命題だと思います。
だからといって、デメリットの多いものを進められない気持ちもあります。
なんか私の考えは矛盾していますね…
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(ジェネリック薬を製造する)後発メーカーは、先発メーカーと比べて、MRの数が少なく、うまく医療機関、薬局に安定供給や情報提供できていないのが一因のようです。
まずは、先発医薬品メーカーと同じくらい、情報提供や、副作用情報の提供なんかできればいいのではないでしょうか?
とはいっても、MRが増えれば薬の価格にも跳ね返るかもしれませんし…なんともいえませんね。
また、薬の販売単位も大きいことから、在庫を抱えてしまう薬局が嫌がってしまう。
もっと小さな単位で販売すればいいんじゃないのかな?でもそうすると利益があまり得られないのかな?
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今回の改正では、(医師の)署名がなければ後発医薬品に変更可となる・・・
こうしたことで、新薬を処方するためには、1手間かかるようにしたのです。
また、後発医薬品を処方したり、多くの在庫をもっている場合には、点数が加算されるように維持されています。・・・
これにより、普及が遅れていたジェネリック医薬品の普及が一気に進む可能性が強くなるのではないかと予想されます。
ジェネリック医薬品メーカーには追い風かと思われます。
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例えばアメリカでは、薬剤師による代替調剤がほぼ全州で認められている上に、医療保険会社がジェネリック医薬品の使用を奨励・・・
他の国も強力なジェネリック促進政策をとっています。・・・
ただし、上に上げられた国は、特殊であるとの見たかも存在する。
上の国以外ではジェネリックの普及はどうかというと、例えば、イタリア、スペイン、ポルトガルでは1%以下である。・・・
ジェネリックのCMでは、あたかも、ジェネリック後進国と宣伝しているのは間違いである。
ともあれ、上の処方せん様式の改正で今後数年でシェア率は大きく伸びるかどうか見ものです。
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確かに、ジェネリック薬のデメリットを考えると、薬剤師は、後発品をあまり進めたくない気持ちもわかる気がする。
だけれども、医療費を抑制するために、薬剤師ができる一番重要なことなのではないでしょうか?
お国が、医師会の反発を乗り越え、処方せん様式の再変更までして、ジェネリックをおしているのだから、薬剤師はこの波に乗るべきだと思います。
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厚生労働省の役人は「多くの選択肢がある中で、選択した責任は薬剤師が負う。また、製品の承認審査が間違っていれば行政、メーカーも責任が問われるという議論が行われると思う」と言っています。
しかし海外の、アメリカのFDAジェネリック局では、「後発品で起こった問題の責任は ジェネリック局にある」という責任のありかを明確化しています。
最低でも、厚生労働省が認めた基準をクリアした製品なんだから、問題があったら国が責任を取るのは筋だと私は思います。
なるほど,なるほど。
そういえば,このあたりの事故もジェネリックですね。
2008年3月11日の産経新聞
ヘパリンを自主回収 米で副作用 透析患者に影響も メーカー3社
3月11日8時0分配信 産経新聞
米国で副作用とみられる症状で20人以上の死者が出た抗血液凝固剤「ヘパリンナトリウム」について厚生労働省は10日、国内メーカー3社が計17製品の自主回収を始めたと発表した。3社は原料を副作用の出た米・製薬会社から仕入れていた。同製薬会社は加工前の原料を中国から輸入していたため、米食品医薬品局(FDA)が因果関係を調査している。
回収が始まったのは、扶桑薬品工業(大阪)、大塚製薬工場(徳島)、テルモ(東京)が製造するヘパリンナトリウム製剤。主に透析やカテーテルと呼ばれる細い管の血液凝固を防ぐために使われている。特に透析では扶桑と大塚の両社でシェアは5割を超える。厚労省は、代替品がない場合は患者に事情を説明した上で、副作用に注意して使用することを医療機関に周知するよう3社へ指示した。
厚労省によると、同剤で米と同様の強いアレルギー症状が出る副作用報告はないという。また、3社が在庫を調査した結果、異常はなかった。
ヘパリン製剤をめぐっては、米・バクスター社の製剤で昨年12月中旬以降、米国内で約450人の副作用報告があり、うち21人が死亡した。バ社は中国と米国内の製薬会社が製造した原料を使用。加工前の原料は、中国にある工場で豚の腸から抽出したものだった。
FDAの調査で原料から5〜20%のヘパリンに似せた不純物が検出。今月5日、日本の3社が原料をバ社と同じ製薬会社から仕入れていたことが分かったため、回収を決めた。
2008年4月9日の読売新聞
ヘパリン剤、米で死者62人…副作用原因か
【ワシントン=増満浩志】米食品医薬品局(FDA)は8日、人工透析などの際に血液凝固を防ぐため使われる「ヘパリンナトリウム製剤」の副作用によるとみられる死者が、昨年から2月までに62人に上ったと発表した。
2月に約20人の死亡を発表したが、その後に報告が相次いだ。FDAは、ヘパリンに似た化合物の混入が原因とみており、ヘパリン製剤を塗布した医療機器などについても混入の有無を調べるよう、業界に指導する。
発表によると、副作用とみられるアレルギー症状による死者は、2006年は3人、07年は10月まで計13人だったが、11月から急増した。副作用の多発は当初、米バクスター社の製品で発覚したが、今回の62人には他社の製品による分も含まれている。日本国内の3社も、バクスター社と同じ中国の工場で作った原材料を使っていたため、製剤を自主回収している。ただ、現時点で混入物と副作用の因果関係は解明されていない。
(2008年4月9日 読売新聞)
田村医院の「ゾロゾロ情報」から
【一流メーカーのお薬の値段を自分勝手に決めて更にそれが高いと言ってどこの?、中国製の医薬品かもわからないようなゾロゾロ医薬品をさもお薬の値段を安く設定し、自分が始めから高く設定した一流メーカーの医薬品を国民には飲ませずに中国製だかも解らないようないわゆるゾロゾロ品をジェネリックと名前を変えて国民に飲ませようと目論む目先だけの医療費用を提げるという魂胆が気に入らない。将来薬害問題がきっと出てきて又国民の血税がその救済に当てられて、結局トータルしたら超赤字なんて事になると思うから怒り注意しています。国家百年の計を考えもっと我が国民両親を大切にしましょう。】
別に中国製だから悪いわけではないんですけれども。
日本製でも,何が含まれているのかは企業の技術と良心次第。