日野市ふるさと博物館が,日野市行政につぶされようとしています

東京都日野市の地域博物館「日野市ふるさと博物館」が廃止されようとしています。*1
そして,その代わりに,観光・普及施設に過ぎない「新選組のふるさと歴史館」を新たに設置しようとしています。
博物館は様々な役割を持っています。人間と,その人間をとりまく自然・歴史等諸環境について,人々の学習やレクリエーションを支援する開かれた機関。また,人々に支持されなければ存続できない機関です。
日野市ふるさと博物館は,それほど大きな規模の博物館ではありませんが,博物館自身が,日野の自然と歴史を掘り起こし,展示や教育普及活動,学校教育支援で,「日野」の価値や誇りを伝えてきています。新選組のことについても,博物館は市民とともに,日野の歴史の一つとして掘り起こしをしてきています。また,早くから点字による解説書を作るなど,バリアフリーを始め,多くの人に開かれた博物館です。その博物館が廃館に追い込まれようとしています。
「なくしてはいけない!」。「日野市ふるさと博物館」を支え,大事に思う人々が,博物館を守ろうと声をあげはじめています。
たとえば

「ふるさと博物館の改組の問題に関する要望書」提出グループ
http://museum.jpn.org/hino/
ブログでは
http://minblo.at.webry.info/200503/article_3.html
http://minblo.at.webry.info/200502/article_4.html
http://blog.livedoor.jp/rkshs635/archives/15058179.html
http://blog.livedoor.jp/archaeoring/archives/14598890.html
観光施設はもちろん作っても良いでしょう。
フィードバックのない,一方向だけの観光施設であってもかまわないかもしれません(ただ,新選組の位置づけはきちんとしてほしいですけどね−歴史好きな人に市が馬鹿にされるだけですよ)。
でも,なぜ,市民が集まり,作り,価値を見いだし,支える,そんな活動の場となっている博物館を廃止するのか。
昨年11月に,日野市ふるさと博物館協議会で話題が行政による一方的「決定事項」として出され,そして,市当局はこの3月の市議会で条例,予算の可決,4月からの施行をねらっています。誰の思いつきかわかりませんが,その後の動きがあまりにも拙速に過ぎます。
日野市の,日野市議会の見識を疑います。

*1:正確にいうと,ふるさと博物館を閉鎖し,それを継承する郷土資料館を廃校を利用して設置するということです。研究室も収蔵庫もない「資料館」(?)を。