冤罪の構図

冤罪の構図

冤罪の構図 (新風舎文庫)
冤罪の構図 (新風舎文庫)江川 紹子

新風舎 2004-08

おすすめ平均 star
starいつわが身にふりかかる問題か
star捜査員への取材が読みたい
star「権力の暴走から身を守るための書」なのかもしれない。

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オウム事件で有名になった江川紹子さんの初期のドキュメンタリー。1991年に単行本として社会思想社から刊行。もともとは,なんと文藝春秋の『諸君!』の連載だったというのが信じられないが。
中身を読むと,警察が信じられなくなります。取り調べも,供述調書も,鑑定もデタラメがまかりとおっていることがよくわかる。(もちろん,デタラメばかりではないのはもちろんだが,警察のデタラメがまかり通る素地があることがよくわかる)。
話してないことを警官が書き,訂正を求めても訂正されない様子,もちろん,ちゃんと話したことは書いてくれない様子,具体的に書いてあります。
共謀罪なんていうとんでもない法律を,思想信条まで踏み込みかねない法律の成立を国が企てようとしている今,その法律をもとに権力を行使する警察のあり方もよく見ておかなければ。
一読をおすすめします。