失われた世代

オーストラリア大陸原住民アボリジニの「失われた世代」については,http://www.gaga.ne.jp/hadashi/wnew.html裸足の1500マイル」という映画などでも取り上げられたように誤った強制同化政策であったことがあきらかとなっている。

その原作

裸足の1500マイル裸足の1500マイル
Doris Pilkington

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そして,日本でも,強制同化政策が存在した。
日本政府は1872年アイヌ民族に日本語や生業などを「日本文化」への同化を強制するため,東京に「開拓使仮学校付属北海道土人教育所」を設置した。アイヌ民族38人が強制就学させられ,わずか1年足らずで病気などで5人が死亡,その他行方不明や帰郷などで,就学者数はわずか5人となり廃止された。
2004年8月8日,「レラの会」が慰霊のための「東京・イチャルパ」を,学校後の港区芝公園で開催した。
その目的は「『土人教育所』がアイヌ民族の習俗,精神世界,生活を否定し,破壊するもので,ここでの監視,矯正,そして病気や死に至るほどの厳しい環境におかれた歴史を多くの人に伝え,先祖の大地に思いをはせ死ななければならなかったアイヌウタリを,今を生きるアイヌが一同に会してともに供養する」というもの。
アイヌ民族は,どっかの総理大臣が「日本は単一民族国家」と発言したという現象にあらわれているように日本国行政から「忘れられ」てきた。教育行政上,「アイヌ語」は学校の正規の科目としては,どこでも存在できない。
オーストラリアではアボリジニに「忘れられた世代」が存在する。日本ではアイヌはまだ「忘れられて」いるのである。

レラの会に関心のある方はまず,アイヌ料理店「レラ・チセ」へ。http://www2.odn.ne.jp/rera/

2009年12月17日追記

「レラ・チセ」は2009年11月7日に閉店しました。残念です。