ジーニアスファクトリー，横浜(吉川英治)

ジーニアス・ファクトリー

ジーニアス・ファクトリー 酒井 泰介 早川書房 2005-07-21 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

しばらく前，読んだ本だが，アメリカの精子バンク−それもノーベル賞受賞者クラスの天才を集めようとしたもの−の話と，そこで生まれた子供と精子の持ち主の話。
http://d.hatena.ne.jp/ironsand/20051230#p2のspamじゃないけれど，「選りすぐった」男性が精子を取り出すところにグラビアが置いてある(例外もあったが)というのが情けないぐらい具体的。「天才」の精子という幻想を持っていたのは，バンク運営者か，母親か，本人か，はたまた精子提供者その人か。

十津川警部「生命(いのち)」

十津川警部「生命(いのち)」〈上〉 (ジョイ・ノベルス) 西村 京太郎 有楽出版社 2005-03 Amazonで詳しく見る by G-Tools

AID(非配偶者間人工授精)をテーマとしたご存じ西村京太郎の十津川警部シリーズ。単純で，踏み込みきっていないのはあたりまえだが，今後注目をあびていくテーマを取り上げるところはさすが。

かんかん虫は唄う

かんかん虫は唄う (吉川英治歴史時代文庫) 吉川 英治 講談社 1990-09 Amazonで詳しく見る by G-Tools

吉川英治の自伝的要素に満ちた異色作だとか。横浜の貧民街，そこで暮らすトムの話は貴種流離譚のよう。途中はワクワクとし，最後の返しは痛快。
南区中村町，八幡町あたりは行ったことがあり，根岸の馬の博物館も知っているが，実はとても近かったんだな。