黒坂愛衣のとちぎ発〈部落と人権〉のエスノグラフィ

 No1とNo2読了。
 いわゆる同和問題,部落差別問題に関心を持っている人にはもちろんお勧め。
 持ってない人にもお勧め。
 持ち始めた人は,とりあえず,他の本を読んでから。
という不思議な勧め方だが。
部落解放同盟栃木県連でアルバイトしながら,被差別部落のというか,部落解放運動にたずさわる人々の生活を参与観察(フィールドワーク)をしたもの。修士論文でもあるのだが,指導教官とのかかわりやフィールドワークの記述の仕方などは型破りであり,率直に言って面白い。
しばしば同和問題で語られる「身構え」なしに,読み込める点で,関心を持っていない人にもお勧めです。
そして,いま関心を持ち始めた人ところだという人は,一冊,部落差別問題に係る概説書を読んでからこの本を読むと,いいんじゃないかと思う。
とりあえず,続編の
『黒坂愛衣のとちぎ発〈部落と人権〉のエスノグラフィ Part3』
黒坂愛衣・福岡安則著 創土社発行,1890円
をメモ。