豊橋市こども未来館の指定管理者

2月28日の中日新聞の記事から

職業体験や工作の楽しさ先取り 豊橋「こども未来館
豊橋市は7月にオープン予定の「こども未来館」(同市松葉町)の開館に先駆け、プレイベントを3月22、23の両日、松葉町の市民センターで開く。乳幼児−小学生を主な対象に、約100種類の体験や遊びを用意する。
 こども未来館に勤務予定の職員やボランティアが教える。
 芸術家や美容師、医師の体験から、ロボットの組み立て、鉱物や電気の実験、世界の国々の紹介など、職業につながるプログラムを用意した。
 一部指定管理者の小学館も、ドラえもんとの写真撮影や英会話のコーナーを設ける。
 看護師体験、廃材の工作、小物入れ作りは3月10日までに申し込みが必要。問い合わせは市都心活性課=電0532(55)8119=へ。

ちょっと調べてみると,指定管理期間は「平成20年の供用開始日から平成23年3月31日まで」とのことで,正確に言えば,まだ指定管理は始まっていないところですね。
10月の選定委員会を経て,12月に指定管理者と指定されたのは「こども未来館小学館グループ」。構成員は(株)小学館プロダクション,(株)トーエネック,ドルフィン(株)。昭和建物管理(株),ヒカリ・レンタル(株)。公募によるもので,6団体が応募し,選出されたものです(ちなみに選定委員会は5人で構成されていますが,うち3人は豊橋市職員。所管部である福祉保健部の部長と次長が2人とも入っているのは,あらかじめ指定管理者応募者の業務運営能力をチェックするという点ではうなずけますが,選定の公正性の確保という点では批判を浴びかねないところでもあります)。
記事だけでは,「一部指定管理者」の「一部」という意味は,(1)指定管理者が行う業務が「こども未来館」の管理運営業務の一部という意味か,(2)「『小学館グループ』の構成員の一つという意味かの,どちらかともとれます。
ただ,指定管理者の担う業務が,「(1)こども未来館(集いゾーン)の運営・自主事業に関する業務,(2)こども未来館の使用の承認に関する業務,(3)こども未来館の維持管理に関する業務,(4)その他市長が定める業務」となっています。こども未来館には,ボランティアが中心的に活動する「体験・発見ゾーン」と「子育てゾーン」という区画もあり,ここの事業は市が直営で行うように読めますので,どちらかといえば,前者でしょうね。
公設の公民館・図書館・博物館や福祉施設等では,市民ボランティアが活躍している施設も数多く存在します。
「こども未来館」は新設の施設で,あらかじめボランティア活動ゾーンと指定管理者の担う部分と区分けをしたわけですが,既存の施設でボランティアが活動している施設で,どのように指定管理者制度が導入され,どう市民との協働を達成しようとしているのか,おいおい調べていきたいと思います。