佐用町昆虫館復興義援金

5月13日のエントリー「ミュゼ88号から佐用町昆虫館」で,兵庫県佐用町昆虫館について紹介したことがあります。
その佐用町昆虫館ですが,台風9号による豪雨(佐用町で死者・行方不明者20人という大変な災害となったもの。被害状況はこちら)において,昆虫館も川の氾濫や土石流で大きな被害を受け,現在休館中となっています。
いま,2009佐用町昆虫館復興支援ネットワークによって,佐用町昆虫館復興義援金の募集が行われています。
義援金募集の趣旨を紹介します。

さる2009年8月9日夜、台風9号の影響による豪雨は、兵庫県佐用町において午後8時からのわずか3時間で179mmの雨量を記録し、佐用町では、死者・行方不明者20人(8月26日現在)もの犠牲者が出ました。亡くなられた方々には謹んでお悔やみ申し上げます。
同町北部に位置する佐用町昆虫館も、そばを流れる川の氾濫、土石流によって大きな被害を受けました。敷地は多量の土砂に覆われ、館内は膝下程度まで浸水し、多くの物品が使用不能となりました。
まずは被災された方々の生活が一日も早く復旧するよう、われわれも支援します。そのうえで、ぜひとも佐用町昆虫館を復旧、復興させ、再び自然の中で子どもたちの笑顔があふれる館を取り戻すことができればと考えます。
たとえ小さな存在であっても、ミュージアムは、子どもたちを元気づけ、社会を明るくすることに役立つものであると、私たちは信じます。再び灯った昆虫館の小さな灯が消えることのないよう、みなさまのご厚情を、よろしくお願いいたします。

集まった義援金佐用町に寄附され,昆虫館の復旧に使われるとのこと。博物館の可能性を信じて,賛同します。

 5月13日のエントリーで「今後の荒波が予測されるところもつらい」と書いてしまっておりましたが,それをまず,乗り越える,強く期待します。

 佐用町昆虫館オフィシャルプログもどうぞ。

2010年5月10日追記

「ミュゼ」92号に佐用町昆虫館の記事が出ています。
2010年4月,オープンできたとのこと。おめでとうございます。というか,とてもうれしいです。
復旧作業の際には,昆虫館だけではなく,地元集落の復旧も手伝ったとのことで,労力も大変だったと思いますが,地元との結びつきがさらに強まった様子。
義援金は200万円を超え,佐用町も緊急に500万円の予算を計上。町当局の理解,地域を越えた多数の人々の支援(義援金に関してだけは,ごく一部だけお手伝いできましたが)があっての再オープン。
 私のような小心者は,これだけの期待の大きさに押しつぶされそうな気もしますが,きっと,指定管理者のNPOでは,個々がまた一日館長となりながら,それぞれが主体的に前を向いて,時たまには支え合いながら,昆虫館の運営を行っていくのだろうと思います。
 運営体制の弱さは,先のエントリーでも触れたところで,危惧もしています。 燃え尽きたりしないよう,のんびりと,しなやかに,続いていくそういう博物館になることを願っています。