沖縄・屋我地での公園計画

屋我地農業公園施設整備基本計画策定事業が2004年に行われている。
この事業は,風光明媚な観光資源に恵まれた名護市の屋我地島における農林水産業、豊かな自然、文化資源等を活かした地域振興の方策として、その核となる体験・交流型農業公園施設の基本計画の策定を行うもの。
事業の背景は次のとおり。
普天間飛行場の移設に係る政府方針が1999年12月28日に閣議決定されたことから,政府として沖縄北部地域の振興に積極的に取り組むこととして,国・県・地元が一体となって振興事業の円滑な推進を図るために「北部振興協議会」及び「移設先及び周辺地域振興協議会」が設けられた。また,2000年度から内閣府において,北部振興のための予算措置(概ね10年で1,000億円)がなされた。この予算により,「北部振興協議会」「移設先及び周辺地域振興協議会」で採択された事業が実施されることとなっているものである。
屋我地農業公園施設整備基本計画策定事業も採択された事業の一つで,2004年に900万円が予算措置されたものである。
この地域で,農業に従事する人の減少により、遊休農地が増加する傾向もあることから,このような遊休農地の有効活用を,市民の生きがいづくりを支援する市民農園や観光と農業を融合させた体験・参加型農業公園等の整備という形で進めていこうという計画である。
もともとは2000年に北部振興事業として屋我地アイランド構想が採択されたもので,農業公園はその拠点施設として考えられてきた。
この農業公園は,予定位置の変更という出来事もあったが,参加体験型の農業公園という位置づけで基本計画が2005年3月に決まっているようなので,うまくいけば,今後より具体的な実施計画へと足を進めていくこととなる。しかし,公設民営という形での実施を考えているようであり,市と企業の役割分担や,施設整備費用についての費用負担区分などまだ課題は山積みのようだ。